2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18107004
|
Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
吉田 賢右 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (90049073)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久堀 徹 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (40181094)
村上 聡 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30300966)
|
Keywords | ATP合成 / ATP合成酵素 / FoF1 / F1 / モーター |
Research Abstract |
平成22年度も、好熱菌のATP合成酵素(FoF1)の結晶化に全力を注いできた。平成21年度は、c-ring-ε-γを遺伝子的に融合したFoF1を用いて、結晶化を試みたのだが、結局とれたのは、α_3β_3の結晶であった。おそらく混入するわずかなプロテアーゼによって分解されて残ったα_3β_3が結晶化したと思われる。そこで、c-ring-ε-γをあきらめて、今度はc-ring-aを遺伝子的に融合したFoF1で、結晶化を試みてきた。単分散の精製品を得ることが出来て、今度は長期間、安定であった。しかし、凝集しやすい欠点があり、これは条件検討の末に塩濃度をあげることで単分散を保ったまま結晶化を試みることができるようになった。微細な結晶あるいは擬結晶がでるようになったが、微量過ぎてこれが完全なホロ酵素か、まだ確認が出来ていない。ひきつづき結晶化条件をつめているのだが、この研究を行っていた研究員が、平成22年9月に工業専門学校に就職したので、FoF1(c-ring-a)を精製し結晶化に専念する者がいなくなってしまった。にわかには、膜タンパク質の精製や結晶学に優れた研究員の補充はできず、したがって、これ以降、平成22年度の残りの期間は、研究補助員によって発現大腸菌の培養、膜の分離のみを行っている。研究費は繰り越しを申請せざるをえなかった。繰り越しが認可され次第、新規の研究員を雇って平成23年度の研究を発足させる。
|