2009 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣是正によるメタボリックシンドロームの改善効果に関する無作為化介入研究
Project/Area Number |
18200043
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河口 明人 Hokkaido University, 大学院・教育学研究院, 教授 (70214608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 吉則 北海道大学, 大学院・教育学研究院, 教授 (70233187)
矢野 徳郎 北海道大学, 大学院・教育学研究院, 教授 (80200559)
柚木 孝敬 北海道大学, 大学院・教育学研究院, 准教授 (00352500)
川初 清典 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (80026822)
河原田 まり子 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 准教授 (90374272)
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Keywords | メタボリック・シンドローム / 無作為化介入研究 / 生活習慣病 / 運動指導 / 栄養指導 / 健康教育 / 肥満 / 健常者 |
Research Abstract |
1.目的:日常生活における健康教育・運動習慣および栄養指導がメタボリック・シンドローム(MetS:男腹囲≧85,女性≧80cmとし、血圧、脂質、糖のいずれか二つ以上)の予防および改善に果たす役割の科学的根拠を示す。 2.肥満傾向市民194名(男性67名、女性127名)を、年齢、性別、BMIおよび喫煙を要因とした最小化法(中央割付方式)によって、対照群98(M/F=33/65)名、介入群96(M/F=32/64)名の二群に無作為化した。Mets診断基準該当はそれぞれ99%(97/98)、97%(93/96)であり、登録時に、年齢、性別、理学所見(BMI、血圧など)、血清生化学(コレステロール、トリグリセリド、HDL-Cなど)について有意な差は観察されなかった。介入群に対し20ヶ月の運動、栄養、健康教育指導(150分/週の速歩時間の確保、摂取エネルギーの適正化、n-3系不飽和脂肪酸摂取量2.9g/日、食物繊維摂取量2.0g/日の増加)の後、再度健診を実施した。対照群48例、介入群49例で、観察率はそれぞれ59%,66%であった。Mets該当例は、対照・介入群でいずれも51.7%、46.0%と激減した(ns)。両群とも腹囲、体重、脂肪量、内臓脂肪面積が減少し、トリグリセリド・インスリンが減少し、HDL-Cが増加した(ns)。インスリン抵抗性の指標であるHOMA-Rは両群とも低下(-0.44vs-1.46;ns)、インスリン感受性の指標であるQUICKIも両群とも上昇したが、介入群で有意であった(0.002vs0.019:P=0.015)。肥満傾向市民の長期に亘る健康教育介入は、インスリン感受性の改善を通して、Mets該当者を低下させた。
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Research Products
(11 results)