2007 Fiscal Year Annual Research Report
表面歪み場を新しいパラメータとしたナノ構造作製とその機械・電子物性の制御
Project/Area Number |
18201015
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
櫻井 利夫 Tohoku University, 金属材料研究所, 教授 (20143539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤川 安仁 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (70312642)
中山 幸仁 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50312640)
小野 崇人 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90282095)
サドウスキー J・T 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (40333885)
高村 由起子 (山田 由起子) 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 講師 (90344720)
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Keywords | 表面・界面物性 / 走査プローブ顕微鏡 / 低速電子顕微鏡 |
Research Abstract |
本年度においては、昨年度発見した新奇ナノ構造について構造・物性の双方から検討を加えた。その結果、Si(105)高指数表面上に成長したGeナノドットの光電子顕微鏡による観察結果から、量子ドット部において光電子放出確率が増大していることが判明した。イオン散乱の実験からこの量子ドット系においては3ML程度のGeの濡れ層が形成している事が分かっているため、この現象をGeの表面組成によって説明する事は難しく、何らかの電子状態の変調が起こっている事が期待される。この現象を局所的な分光によって解明するため、エネルギーフィルターを備えた低速電子顕微鏡/光電子顕微鏡装置の立ち上げに参画した。その結果、テスト試料であるシリコン表面上に成長した銀アイランドにおいて、Ag(111)面部とAg(100)面部の光電子スペクトルをミクロンスケールの制限視野を適用する事により分離して測定する事に成功した。また、電子エネルギー損失分光スペクトルによる表面プラスモンについてもミクロンスケールの視野からの分光と、ナノアイランドのイメージングに成功した。また、昨年度の研究においてSi(001)表面上に成長されたGeの濡れ層から、有機物の吸着を利用してアイランド構造を誘起することが出来ることを発見したが、本年度ではSTMによる詳細な構造観察を行った結果、有機物によって生成するシリコンカーバイドの核がGeの濡れ層に作用してGe量子ドットを形成する事が分かった。
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Research Products
(4 results)