2007 Fiscal Year Annual Research Report
環太平洋地域における日本人の国際移動に関する学際的研究
Project/Area Number |
18201049
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
米山 裕 Ritsumeikan University, 文学部, 教授 (10240384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 典史 立命館大学, 文学部, 准教授 (60278489)
山崎 有恒 立命館大学, 文学部, 准教授 (00262056)
坂口 満宏 京都女子大学, 文学部, 教授 (30298682)
和泉 真澄 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 准教授 (00329955)
南川 文里 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (60398427)
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Keywords | 国際研究者交流 / アメリカ:カナダ:オーストラリア:韓国:中国 / 西洋史 / 日本史 / 歴史地理 / アメリカ研究 |
Research Abstract |
1.夏期と春期を中心に、各自フィールドワーク、資料収集、資料研究などの基礎的研究作業を行った。『立命館言語文化研究』19巻4号(2008年3月)にそれぞれの詳細な作業報告を掲載した。 2.毎月の研究打ち合わせ会では、それぞれの研究成果の報告と、自分の所属する学商分野の最新の動向を紹介する報告をあわせて実施するようにした。研究会には若手の宮下敬志(言文研客員研究員、2008年度より立命館大学ポストドクトラルフェロー)、深豊幸(同志社大学アメリカ研究科)、佐藤量(先端総合学術研究科)が参加した。 3,シンポジウム:国際言語文化研究所の連続講座「国民国家と多文化社会」第18シリーズ「環太平洋における移動と労働」の主要部分を担当し、ニューカレドニア、オーストラリア、サイパン、ハワイなどの太平洋「島嶼地域」の専門家と研究交流を実施し、「環」太平洋地域を研究の焦点とする我々にとって多くの示唆を得ることができた。北米・南米や東アジアへの移動や移住体験は、現地社会との関係(差別、労働、支配)を近代国民国家の枠組みの中で考えることを前提としてきた。太平洋の島嶼部は列強の遠隔植民地であることから、そのような地域に労働者として行くことは、政治権力や民族の重層性とはっきりと関わることになる。たとえば、非日本人との結婚は北米・南米・東アジアでは抑制されたが太平洋地域では極めて多いこと、太平洋戦争開始後の強制移住が特に厳しい体験を強いたことなど、他地域と違う特徴を多く持つことが確認できた。口頭報告を論文として執筆したものは、『立命館言語文化研究』20巻1号(2008年5月刊行予定)に特集として全て掲載することとなり、現在編集作業を進めている。
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Research Products
(24 results)