2009 Fiscal Year Annual Research Report
環太平洋地域における日本人の国際移動に関する学際的研究
Project/Area Number |
18201049
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
米山 裕 Ritsumeikan University, 文学部, 教授 (10240384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 満宏 京都女子大学, 文学部, 教授 (30298682)
河原 典史 立命館大学, 文学部, 准教授 (60278489)
和泉 真澄 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 准教授 (00329955)
南川 文里 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (60398427)
轟 博志 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (80435172)
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Keywords | 国際情報交換 / アメリカ:カナダ:オーストラリア:韓国:中国 / 西洋史 / 日本史 / 歴史地理 / アメリカ研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、当初「日本人が環太平洋地域において移動しつつ、いかに各地で日本人社会を形成し、現地社会と交渉しつつ社会経済的地位を確保し、自分たちの文化を維持・再編成・再生産していったのか」としていたが、それを包含しつつ、日本人の移動から環太平洋地域の形成を明らかにすることも視野に入ってきた。2009年10月10~11日開催の成果報告シンポジウム「環太平洋地域における日本人の国際移動」では、4つのセッションを置いた。当初の目的はセッション4「移住先地域から見た環太平洋日本人世界」で議論した。セッション1(基調報告「日本人の国際移動と太平洋世界の形成」)およびセッション2「太平洋世界の多様性・多元性と日本人の国際移動」では、日本人の移動が環太平洋地域における資本主義経済の浸透と同期していることの歴史的意義について様々な観点から報告・議論した。さらに、セッション3では、地理学のGISの方法論が移動研究に有効であることを示すため、「GISを活用した東洋拓殖移民への空間論的接近」という題で歴史史料とGISの接点を示した。このように、本研究は、その出発点で予想できた研究成果よりもはるかに発展し、移民研究の枠を越えた移動研究の姿が明確になりつつあると言える状態にまで達した。本シンポジウムにおける報告論文は、加筆修正した上で『立命館言語文化研究』21巻4号(2010年3月)に特集「環太平洋地域における日本人の国際移動」として出版した。
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Research Products
(37 results)