2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18203012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田渕 隆俊 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70133014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 昌久 京都大学, 経済研究所, 教授 (90281112)
金本 良嗣 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (00134198)
井堀 利宏 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40145652)
高橋 孝明 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (30262091)
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Keywords | 空間経済学 / 都市集積の経済 / 交通経済 / 貿易 / 都市階層システム |
Research Abstract |
1.空間経済学の基礎理論の再構築(田渕・藤田・高橋) 独占的競争市場の一般均衡モデルを中心とした空間経済学を、多角的に再検討し、空間経済学の基礎理論の再構築を試みた。また、産業間の相互連関を実証的に分析し、特定産業の特定地域への集中による集積の経済効果を計量的に把握した。 2.都市空間構造と都市階層システム(井堀・金本・田渕) 東京などの世界都市が直面しているさまざまな都市問題に関して、効率性や公平性の観点から分析した。都市集積がもたらす正の外部性と、混雑による負の外部性同時に扱う一般均衡モデルの枠組みを作り、いずれの外部性が支配的かどうか計量的に分析した。また、地方財政学におけるヘンリー・ジョージ定理やティブーの足による投票理論を踏まえて、東京大都市圏の人口規模は社会的にみて適正かどうか、自治体の規模は適正かどうかについて計量的に分析した。準備段階としての本年度は、大都市圏のデータを整備することに重点を置いた。 3.技術進歩と国際経済(藤田・金本・高橋) 交通や通信などの技術進歩が、経済活動の空間分布にどうような影響を与えるかを、理論実証両面から分析を行った。たとえば、東アジアのどこにハブ空港を作るのが望ましいか、着陸料やゲート使用料をどのように決めるのかといった問題を、交通経済学と経済発展論をリンクさせた。また、東アジアにおけるFTAなど諸問題についても交易費用に焦点を当て、分析を進めた。 以上得られた結果は、North American Regional Science Meetings、日本経済学会、応用地域学会、東京大学経済学部の都市経済ワークショップ、京都大学経済研究所のUrban Economics Workshopなどの場で報告され、活発な議論を行い、海外の学術誌に投稿した。今年度は、項目11に揚げたように20本の研究論文である。
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