2009 Fiscal Year Annual Research Report
技術・工業教育の教員養成プログラムの評価システムと学生の能力実態に関する国際比較
Project/Area Number |
18203037
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
田中 喜美 Tokyo Gakugei University, 教育学部, 教授 (00115247)
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Keywords | 技術教育 / 工業教育 / 教員養成 / 教員養成評価 / 国際比較 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
本科研プロジェクトの最終年度ということで、6月に合宿研究会をもち、これまでの進捗状況を確認、その結果、現地調査が不足していると確認されたスウェーデンと韓国の補充調査を行い、11月に再度合宿研究会をもって研究成果報告書の原稿の検討を行った。その成果を要約すると次の通り。 職業教育の制度類型が異なる対象6ヵ国の調査を通して、21世紀転換期における技術・工業教育教員養成の質保証システムに関する国際的動向は4つの傾向としてとらえることができる。 第1は、技術・工業教育教員養成プログラムが、大学院修士課程ないし修士相当課程まで延長され、修士号取得が標準的な教員免許資格の基礎要件になる傾向である。 第2は、そうした教員養成プログラムを評価するシステムには、フランスや韓国のように国家が管理する試験制度によるものと、アメリカ合衆国のように大学や学会等の連合体による認証制度によるものが存在する傾向である。 第3は、国家試験制度はもちろんのこと、認証制度にあっても、教員養成プログラムを評価する対象の重点が、インプットからアウトカムへと移行し、いわば出口管理をシステム化することを重視ないし課題資する傾向である。 第4は、以上のような傾向のなかで、職業教育として実施される工業教育の教員養成プログラムに関しては、各国とも、困難な状況に直面しているという傾向である。
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