2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河澄 響矢 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30214646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 茂之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70011674)
足助 太郎 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30294515)
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Keywords | 写像類群 / 森田マンフォード類 / モジュライ空間 / マグナス展開 / ジョンソン準同型 / 複素解析葉層 / ゲルファント・フクス・コホモロジー / デーン・ツイスト |
Research Abstract |
ファットグラフにともなう新たな斜交的マグナス展開の構成を目指して研究を行ったが、成果は得られなかった。別の観点からの斜交的マグナス展開の構成が必要となっている。 調和的マグナス展開の第一変分の上で森田トレースを計算した。一定程度の相殺は見られたが、予想に反して消滅しなかった。そのため写像類群のジョンソン準同型像の評価に調和的マグナス展開を使用することは、簡単とは言えなくなってしまった。 ねじれ係数森田マンフォード類をリフトして写像類群の新じいねじれ係数コホモロジー類を導入した。代表者が指導する大学院生の佐藤正寿氏との共同研究で、そのうち1次元のものについて係数を還元してジョンソン核の自明係数コホモロジーにしたものを計算した。しかしながらこれは消滅してしまい望む成果は得られなかった。まだ証明できていないが、この新しいコホモロジー類の1次元のものがすべての次数のジョンソン準同型の森田による精密化を含んでいる可能性が濃厚にある。 代表者が指導する大学院生の久野雄介氏によって斜交的マグナス展開の定める第一ジョンソン写像のデーンツイストにおける値を表す公式が得られた。これを高次化して全ジョンソン写像のデーンツイストでの値を明示的に表す公式について予想をたてた。現在までに、ゴールドマン・リー代数つまりはストリングトポロジーに関係することが分かってきた。予想をたてたが、非分離的ツイストでは第3ジョンソン写像まで、分離的ツイストでは第4ジョンソン写像まで証明できた。もし、この予想が正しく、さらにアンオリエンティド・ゴールドマン・リー代数との密接な関係が確立できれば写像類群のジョンソン準同型像の評価への応用が見込まれる。
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Research Products
(3 results)