2008 Fiscal Year Annual Research Report
幾何学と物理学の統合によるポアソン幾何学から非可換微分幾何学への展開
Project/Area Number |
18204006
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前田 吉昭 Keio University, 理工学部, 教授 (40101076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (00239708)
栗原 将人 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40211221)
太田 克弘 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40213722)
下村 俊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00154328)
池田 薫 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (40232178)
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Keywords | 非可換幾何学 / 変形量子化 / 非可換ゲージ理論 / regularization / 擬微分作用素 / スペクトル理論 / 国際研究者交流 / オーストラリア:アメリカ:イタリア |
Research Abstract |
研究の目的本研究は、シンプレクティック幾何学を発展させたポアソン幾何学の研究手法の開発と幾何学的概念の構築を行い、数学や物理学での様々な問題への応用、特に、国内で国際的に評価されている、シンプレクティックトポロジー、変形量子化を含む量子化問題、積分可能系、超弦理論と場の理論の研究者を統合して、ポアソン幾何学から非可換微分幾何学の展開を目的とするものである。本研究では、「量子化」および「量子的」な現象をを数学的に厳密に扱うことから新しい数学概念や数学手法を生み出すことが目的である。さらに、「量子化」なる曖昧な概念を、非可換幾何学をより微分幾何学として立脚する非可換微分幾何学という21世紀に期待される幾何学の構築を物理学との連携の下で、分野横断的な立場から行い、特に,1)幾何学と物理学の統合,2)ポアソン幾何学および非可換幾何学研究分野での国際研究連携,3)ポアソン幾何学および非可換幾何学研究分野での若手研究者の国際的育成に重点をおいた研究推進を行なっている。本年度は、ローザンヌでのポアソン幾何学国際会議での組織委員として、この研究分野の成果を取りまとめた。また、11月にはフランス高等科学研究所の多くの研究者との国際ワークショップの開催による研究討議、2009年3月には非可換幾何学と物理学国際ワークショップ等、多くのワークショップを開催、国内外研究者との研究討議を行い、最終年度に向かうための成果の見通しについて検討をおこなってきた。1)非可換多様体の代数的展開では、幾何学と変形量子化の立場から、前田、大森、がポアソン代数の変形理論から得られる非可換多様体の構成を数論への応用と素粒子論、超弦理論への応用、2)非可換幾何学では、作用素環による非可換多様体の構成とその性質、3)量子積分可能系としてパンルベ方程式の代数的構造の研究、が研究者の連携で進められた。今年度の成果として、森吉と夏目によるoperator Theory and geometryのアメリカ数学会からの出版も特筆できる。
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Research Products
(5 results)