2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
舟木 直久 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 博文 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20177207)
ヴァイス ゲオグ 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30282817)
乙部 厳己 信州大学, 理学部, 講師 (30334882)
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Keywords | 確率論 / 解析学 / 統計力学 / 応用数学 / 数理物理 / 関数方程式論 |
Research Abstract |
1.研究代表者の舟木は、弱いピンニングを持つランダムウォークについて、大偏差原理レベルで得られるレート関数の最小解が一意でない場合のスケール極限に関する研究を行った。これは、Gauss的ランダムウォークに対して研究代表者自身が得た結果を一般のランダムウォークに拡張するものである。 2.研究分担者の長田は、Mengerスポンジを変形したフラクタル上に、平行移動かつ回転不変な自己相似拡散過程を構成した。このフラクタルの族はいくつかのパラメータを含むが、それをうまく選ぶと空間のハウスドルフ次元は2となり、等周次元はそれより小さな値になる。構成した拡散過程は拡散的スケーリングを持つ。 3.研究分担者のヴァイスは、水面波の2次元モデルにおける解の存在および定性的な振る舞いを考察し、幾何学的手法により、特異点の角度が2π/3になるという拡大ストークス予想を証明した。さらに、渦度が0でないときにもストークス予想が正しいことを示した。 4.研究分担者の乙部は、多次元の領域において、解がその領域に制限される場合の確率偏微分方程式を定式化し、解の存在と一意性に関する研究を行った。特に2次元円板領域の場合や、反応項がリプシッツ条件を満たさない場合の確率反応拡散方程式についての研究を行った。 5.研究集会「大規模相互作用系の確率解析」(東京大学、11月4日-6日)を開催した。との研究集会では合計26件の講演が行われ、研究分担者、連携研究者および関連する研究者が一堂に会し活発に討論する絶好の機会となった。研究代表者は最適質量輸送法に基づく界面モデルの流体力学極限の証明について、また研究分担者の長田は印付けられた粒子の運動に関する研究成果について発表した。
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Research Products
(27 results)