2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
舟木 直久 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 博文 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20177207)
ヴァイス ゲオグ 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30282817)
乙部 厳己 信州大学, 理学部, 講師 (30334882)
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Keywords | 確率論 / 解析学 / 統計力学 / 応用数学 / 数理物理 / 関数方程式論 |
Research Abstract |
1.研究代表者の舟木は、2次元ヤング図形の時間発展モデルを構成し、その時空のスケール極限の下で現れる境界曲線の運動を記述する非線形偏微分方程式を導いた。大規模相互作用系に対する流体力学極限の手法を用いる。さらに、いわゆるVershik曲線がこの方程式の定常解として特徴付けられることを示した。 2.研究分担者の長田は、Ginibre干渉Brown運動という平面内のCoulombポテンシャルで干渉しあう無限次元確率力学系において、着目粒子が劣拡散的な挙動を示すことを証明した。またBessel点過程の部分積分公式を確立し、Airy点過程の部分積分公式に関する研究を進展させた。 3.研究分担者のヴァイスは、Eugen Varvaruca氏(インペリアル・カレッジ・ロンドン)と水面波の2次元モデルにおける解の存在及び定性的な振る舞いを考察し、幾何学的方法により拡大Stokes予想を示した。また、Guanghui Zhang氏(東大数理)と表面張力を持つ2次元水面波が特異点を持たないことを示した。 4.研究分担者の乙部は、複素Hilbert空間上にSchrodinger作用素が与えられたとき、その作用素のスペクトル型による再帰性の違いを明らかにした。 5.研究集会「大規模相互作用系の確率解析」(東京大学数理科学研究科、10月7日-9日)を開催した。この研究集会では合計25件の講演が行われ、海外研究協力者のJean-Dominique Deuschel氏(ベルリン工科大学)とClaudio Landim氏(ブラジル純粋・応用数学研究所)が参加するとともに、研究分担者、連携研究者および関連する研究者が一堂に会し活発に討論する絶好の機会となった。
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Research Products
(36 results)