2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18206041
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水谷 孝 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (70273290)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 茂 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10186215)
黒内 正仁 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 研究員 (10452187)
|
Keywords | ノーマリオフ / GaN HEMT / InGaN cap / ひずみ分極 / Mgドーピング |
Research Abstract |
GaN HEMTは電子のピーク速度が高く、またバンドギャップが広く高耐圧であることから、高周波・高出力素子としての期待が高い。これまでの検討は高周波用のノーマリオン型デバイスであったが、今後の高出力スイッチング応用を考えた場合ノーマリオフ型化は必須の重要な課題である。 これを実現する方法として、InGaN cap層を素子表面に導入し、これに伴うひずみ分極によるしきい値電圧の正側へのシフトとそれによるノーマリオフ化を提案し、1.9Vのしきい値電圧シフトによりしきい値電圧0.4Vのノーマリオフ動作を実現した。さらにゲート・ソース間のInGaN capをエッチングすることにより寄生抵抗が低減されることを確認した。これらの結果はInGaN cap導入によるノーマリオフ化の提案の妥当性を示している。また250℃でアニールすることによりショットキ特性を改善し、相互コンダクタンスが130mS/mmから145mS/mmに改善されることを示した。 さらなるしきい値電圧の正側へのシフトを実現するためInGaN cap層にp型不純物としてMgをドーピングした構造を検討したが、期待どおりの結果は得られなかった。Mgが期待どおりにドーピングされなかった可能性もあり、成長条件を詳細に検討する必要がある。
|