2008 Fiscal Year Annual Research Report
一般化エントロピーの数理による, ベキ分布にしたがうデータの情報生成構造の解明
Project/Area Number |
18300003
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
須鎗 弘樹 Chiba University, 大学院・融合科学研究科, 准教授 (70246685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 達明 茨城大学, 工学部, 准教授 (00240549)
柳 研二郎 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90108267)
古市 茂 日本大学, 文理学部, 准教授 (50299327)
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Keywords | Tsallisエントロピー / マルチフラクタル / Sharama-Mittal-Tanejaエントロピー / 誤差法則 / トレース不等式 / Fisher情報量 / クラメール・ラオの不等式 / エントロピー最大化原理 |
Research Abstract |
(1)Tsallisエントロピーを平均符号長の下限にもつ符号木とマルチフラクタルから生成される木構造の関係を明らかにし, Tsallisエントロピーに含まれるパラメータqが, マルチフラクタルを特徴付ける一般化次元D_qのqと同一であることを示した. (2)Tsallisエントロピーなどを特別な場合として含むSharma-Mittal-Tanejaエントロピーに基づいて, Gaussの誤差法則の2パラメータ拡張を行った. (3)漸近的なベキ分布を導くGaussの誤差法則において, 最尤関数を一般化することと算術平均を一般化することが等価であることを, 上の(2)の最も一般的な場合において示した. (5)Kエントロピーに関する非線型拡散方程式およびFokker-Planck方程式の漸近解が,ベキ分布を持つk-Gauss型分布に収束することを数値解析により明らかにした. (6)量子系における一般化エントロピーの性質とある種のトレース不等式の関係から, 一般化された skew information の満たす不確定性関係を表す不等式とそれらトレース不等式が成り立つことの厳密な証明を与えた. (7)Tsallis統計の下で, Fisher情報量を定義し, クラメール・ラオの不等式を証明した. (8)凸集合に関する最短距離定理, 分離定理, 二者択一定理などを, エントロピー最大化原理によって特徴付けた. (9)一般化エントロピーに関する研究集会を行い, それぞれの研究分野における一般化の意味などについて, 討論を行った.
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Research Products
(40 results)