2009 Fiscal Year Annual Research Report
カニクイザル・テーラーメードES細胞を用いた移植医療モデルシステムの構築
Project/Area Number |
18300140
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
鳥居 隆三 Shiga University of Medical Science, 動物生命科学研究センター, 教授 (50106647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡原 純子 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 助教 (20464175)
土屋 英明 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 技術専門職員 (10378440)
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Keywords | カニクイザル / 体細胞核移植 / テーラーメードES細胞 / ライブセルイメージング |
Research Abstract |
1.トリコスタチンA添加によるカニクイザルの体細胞核移植胚の発生改善の検討 未受精卵子の核を取り除いた後にドナーとなる体細胞(胎子線維芽細胞)を注入する核移植法によって再構築胚を作製した後、培養液中にマウスやウシの核移植後の胚の発生改善に用いられているヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤であるトリコスタチンA(trichostatin A : TSA)を5nM添加した。その結果、Table1に示したように、核移植後の再構築胚への発生に今回用いた濃度のTSA添加は何ら効果がみられず、発生改善効果は得られなかった。 2.蛍光ライブセルイメージングによる体細胞核移植胚の染色体分配の観察 体細胞核移植による再構築胚は、受精胚の発生過程と同様に核の脱凝集や再凝集といった染色体構造レベルにおいて大きな変化が見られ、さらに染色体の分配においてクロマチンや核の構造レベルの変化が見られる。今回は再構築胚において、この染色体分配が正常に行われているか否か確認するために初期胚のライブセルイメージング法を理研(RIKEN)山縣先生のご協力を得て、方法の開発とそれを用いて実際の再構築胚で確認を試みた。 ライブセルイメージング法を確立するために、まず顕微授精(intra cytoplasmic sperm injection)胚における染色体分配を確認した。その結果、染色体分配が正常に行われたNCS(normal chromosome segregation)授精胚では、その後の胚移植により産子を得ることが出来たが、異常が見られるACS(Abnormal chromosome segregation)授精胚は、途中発生が停止あるいは胚盤胞期胚に進んでも胚移植後、着床、妊娠は成立しないことを確認した.
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Research Products
(10 results)