2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18320031
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
泉 万里 大阪大学, 総合学術博物館, 教授 (60243135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥平 俊六 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30167324)
日高 薫 人文化研究機構, 国立歴史民俗博物館・研究部, 助教授 (80230944)
澤田 和人 人間文化研究機構, 国立歴史民俗博物館研究部, 助手 (80353374)
豊田 二郎 大阪大学, 総合学術博物館, 助教授 (70249952)
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Keywords | 近世風俗画 / 絵画史料 / 武家邸内図屏風 / 南蛮屏風 |
Research Abstract |
研究の初年度となる今年度の最大の成果は、福井県小浜市萬徳寺所蔵の近世風俗画の優品「武家邸内図屏風」の絵画史料論的研究を遂行したことである。 研究は以下のようなスケジュールで実行した。 平成18年8月の現地における実作品を前にしての調査と、美術写真家による精細な写真撮影。(研究分担者の澤田和人氏と協力して行った) 9月以降は、同屏風の絵画史料論的分析を、泉万里が主として行った。 その過程で別の機会に泉が撮影したスライドと、研究分担者奥平俊六撮影のスライドとをあわせて整理した。それらのスライドには解説を付して、学生アルバイトにデータ入力作業を依頼し、研究分担者の豊田二郎氏によってデータベースを作成した。 さらに、今年度、美術写真家に依頼して撮影したフィルムを最大限活用して、その絵画史料論的研究とあわせ、大阪大学出版会より『武家屋敷の春と秋--萬徳寺所蔵「武家邸内図屏風」』として上梓した。 くわえて、近世風俗画として貴重な位置をしめる複数の「南蛮屏風」の調査も以下のとおり行った。 平成18年11月には九州国立博物館所蔵の「駿河湾南蛮船来航図屏風」と個人所蔵の重要な初期「南蛮屏風」が陳列されている展覧会見学に長崎へおもむき、さらに平成19年2月には、研究分担者の日高薫、澤田和人とともに九州国立博物館で、「駿河湾南蛮船来航図屏風」の特別観覧を行い、細部にわたるスライド撮影と調査を終了した。 調査に先立って、現時点での「南蛮屏風」成立までの展開を見通した論考を発表した。
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Research Products
(2 results)