2007 Fiscal Year Annual Research Report
英語史研究支援の異写本パラレル・テクスト・コーパス-B言語からの「AB言語」検証
Project/Area Number |
18320077
|
Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
小野 祥子 Tokyo Woman's Christian University, 文理学部, 教授 (90152529)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保内 端郎 駒澤大学, 文学部, 教授 (90017624)
池上 惠子 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (00119356)
SCAHILL John 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (90231068)
田辺 春美 成蹊大学, 文学部, 教授 (10179814)
中村 幸一 明治大学, 政治経済学部, 教授 (70237395)
|
Keywords | 英語史 / 中英語 / AB言語 / A言語 / 異写本 / 電子テクスト / データベース / パラレル・テクスト |
Research Abstract |
英語散文史、とくに移行期研究において重要な13世紀の「AB言語」を、取り上げられることの少ないB言語から検証することを目的として、初年度に続き、B言語で書かれたKatherine Group Text(以下KG)の正・異写本テクストの厳密な転写と、その転写の電子パラレル・テクスト化を行った。原写本に立ち返ってテクストを見直すことにより、従来の刊本の読みに再検討すべき点が少なからずあることが判明したことにより、既刊の刊本に修正を提案し、テクストの厳密化に貢献したといえる。 さらに様々な写本情報を記号化して加えた上で、この厳密な転写に基づく「KG異写本パラレル・テクスト・コーパス」を作成した。これにより、平成15-16年度基盤研究B(1)による「AWコーパス」の成果に加えて、電子パラレルテクストの英語史研究支援ツールとしての有効性が検証されるとともに、B言語およびA言語について、作品の厳密な転写に基づく電子テクストを用いることにより、語彙、形態論、統語論、社会文化史など、様々な視点からの新たな総合的比較検討が可能となった。とくに、平成19年度は、研究分担者久保内、池上、研究協力者狩野が、「Variantsの諸相」と題してシンポジウムを行い、久保内は、正異写本テクストに見られるvariantsの記述の英語史における重要性を提起した。池上はSeinte Marhereteを資料としてとりあげ、古英語語彙の残存を示し、英語散文の連続性の検証にもつながる発表を行った。このように、本研究課題の目指す、英語散文の連続性の問題にも、通時的共時的観点から新たな展開を可能にする確固とした基礎資料の提供に貢献することができた。成果論文、学会発表は別表通りであるが、平成19年度の主要な出版物は、2008年3月の、Electronic Parallel Diplomatic Manuscript Texts of Seinte Katerine: Aprinted trial versionである。さらに、Seinte Marherete, Seinte Iuliene,に関しても刊行の準備を完了した。
|
Research Products
(17 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] "Anglo-Saxon Traces"2007
Author(s)
Ikegami, Keiko
Organizer
International Society of Anglo-Saxonists
Place of Presentation
Institute of English Studies, University of Lodon,
Year and Date
2007-08-02
-
-