2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
A Study of Historikal Records Parted from Original Owners at the Modern Times in Nara
Project/Area Number |
18320101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Historical studies in general
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
YOSHIKAWA Satoshi National Research Institute Cultural Properties, Nara, 文化遺産部, 歴史研究室長 (60321626)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Keywords | 史料学 |
Research Abstract |
(1) 本研究が目指す全体的な構想は、南都の古寺社が所蔵してきた歴史資料について、それぞれの資料群の伝来過程を明らかにし、資料群の性格を究明する点にある。本研究課題ではその一階梯として、近代以後に、資料群の保管場所・管理体制等がいかに変化したか、すなわちその動態を跡づける。特にまずは、本来伝来した場所から流出した状態で、現在保管されている資料群の性格を、明らかにせんとするものである。 現在、南都の寺社には未整理の資料が多く存在しているが、それらは、近世以前には別々に伝来した資料群が、混在した状態になっているのが普通である。それらは大きく分けると、(1)その寺社本体に伝来した資料群・(2)寺社の塔頭に伝来した資料群・(3)近代に他の寺社から流入した資料群 の三種類に分類できる。本研究ではまずは、(3)、さらには(2)を詳しく調査研究し、それらの資料群の性格を明らかにしたい。そのような研究は、(3)・(2)の資料群自体を明らかにするとともに、(1)を抽出する作業ともなるはずである。 研究対象は、広く南都の古寺社を含むが、重点的に対象とするのは東大寺であり、それに次ぐのは興福寺である。 (2) そこでまずは、東大寺図書館所在の中村準一寄贈文書に関する調査研究を行なう。これは、上記の(3)にあたり、近代に東大寺に流入した資料で、興福寺に関係する内容を持つ。その後、(2)東大寺の塔頭に伝来したと思われる資料を調査し、さらには(1)東大寺本体に伝来した資料に及ぶ。 また、興福寺についても(3)近代に流入した資料群・(2)塔頭に伝来した資料群を分別して調査する。また、他の寺社についても資料の実態把握に努めるとともに、必要に応じて調査をおこなう。
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Research Products
(5 results)