2006 Fiscal Year Annual Research Report
近代グローバル化のなかの瀬戸内海地域-東アジア社会における外来と在来の視座から-
Project/Area Number |
18320108
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
勝部 眞人 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (10136012)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 嘉弘 広島大学, 大学院社会科学研究科, 教授 (00183046)
中山 富廣 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (50198280)
布川 弘 広島大学, 大学院総合科学研究科, 教授 (30294474)
木村 健二 下関市立大学, 経済学部, 教授 (60225034)
徳永 光俊 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (30180136)
|
Keywords | 近代瀬戸内海地域 / 東アジア / 外来 / 在来 / 地域的特質 |
Research Abstract |
本研究は、近代の瀬戸内海地域、ことに下関など山口県沿岸地域、広島県の島嶼部・沿岸地域、神戸を中心とする兵庫県沿岸地域などを対象にしつつ、農業や経済・交易活動、文化・生活面等を中心にして、「在来」と「外来」のシステムやモノ、意識などにおける対立・融合・共存といった局面を分析し、そのことを通して地域的特質を明らかにしていこうとするものである。その際、中国・朝鮮半島・琉球など東アジア諸地域との関連をふまえながら、それぞれの地域に即して「外来」と「在来」の問題を検討し、比較史的に研究しようとするものである。 今年度はスタートの年であったことから、各メンバーの研究方向の確認や史料調査が主となった。それぞれのテーマに即しながら、韓国・中国を含む各地での調査を精力的に行った。 ただし、調査のみならず、勝部眞人・徳永光俊は2006年9月に韓国水原市で開かれた東アジア農業史シンポジウムにおいて報告を行い(徳永はキーノートスピーカー)、日中韓3国の研究者と意見交換を実施した。また木村健二は、同10月広島で開催された史学研究会大会シンポジウムにおいて、「戦前期山口県における在日朝鮮人の定住化と諸団体」と題して研究発表を行い、参加者との間で学術的討議を交わすなど、その成果の一端を公表した。 この過程で、中国復旦大学の張翔教授や韓国全北大学の蘇淳烈教授ともいろいろ意見交流を行ったうえで本研究への協力が約されたが、さらに北京大学宋成有教授とも話し合う機会があり、同教授からも研究協力が得られることとなった。最終年度においては、国際シンポジウムの形で研究成果を公表したいと考えている。 ただ「外来」と「在来」という問題はきわめて範囲の広いものであるため、今後各メンバーによる研究討議のなかで、問題を絞っていけるよう検討していく必要がある。その点が次年度への課題であるといえる。
|
Research Products
(8 results)