2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18330032
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
下斗米 伸夫 法政大学, 法学部, 教授 (80112986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽場 久美子 法政大学, 社会学部, 教授 (70147007)
萩谷 順 法政大学, 法学部, 教授 (50409348)
趙 宏偉 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (40265773)
横手 慎二 慶応大学, 法学部, 教授 (00220559)
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Keywords | 冷戦 / 国際政治史 / アジア / 朝鮮半島 / 核 / 地政学 / サンフランシスコ条約 / スターリン批判 |
Research Abstract |
本プロジェクトは、平成18年度においては5回の研究会開催を含め、有益な研究活動を展開することが出来た。このことは、何よりも招請された研究者に例示されている。ゲスト研究者としてお招きしたのは、カリフルニア大学サンタバーバラ校の教授で、日本降伏をめぐる米ソ関係をかいて(『暗闘』)、昨年度吉野作造賞等を得た長谷川毅氏、カナダのウォータールー大学の教授で、サンフランシスコ条約についての国際的業績を書いた原喜美恵氏、また中国での野坂参造の活動を研究した中国社会科学院の日本研究者劉康平氏をはじめとした世界レベルの研究者を招き、交流することが出来た。また下斗米は七月に『モスクワと金日成』と題する研究を岩波書店から上梓した。同書は、早速韓国語訳、そして中国語訳の話が進行中である。これをふくめて、下斗米は韓国での研究会に、韓国国際政治学会での発表をふくめ二度報告し、また米国のコーネル大学での「歯と唇(中国と北朝鮮)関係」の九月シンポジュームに報告のため参加し、また英国オクスフォード大ユニバーシティ・カレッジでの研究交流、一一月中国での六者協議関連会議、そしてロシア、モスクワでの日ソ国交回復五〇周年関連記念行事に関与した。五〇周年と関連して、『法学志林』に一九五六年の鳩山首相訪ソに関するソ連共産党史料を紹介、これは共同通信や朝日新聞紙上でとり上げられた。また三月にはカリフォルニア大のサンタバーバラ校で、一九七三-九一年のアジア冷戦に関する研究会に参加、この間の日ソ関係について報告した。これを含め英文三本や和文数本の論文執筆を行った。また中国の冷戦研究の第一人者沈志華教授との交流も継続した。小生が主催するアジア冷戦研究会には、ロシア、中国、カザフスタン、アゼルバイジャン、韓国、台湾、米国などの若手研究者が恒に蝟集し、日本人研究者との交流の結節点となっている。さらには、北大スラブ研究センター、特にデービット・ウルフ氏、早稲田大毛里和子氏、田中孝彦(旧一橋大)、琉球大の金成浩氏といった日本の代表的冷戦研究者との交流も進めている。
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