2007 Fiscal Year Annual Research Report
「伝承・習い事」文化における学習様式と生涯学習の現代的課題に関する比較研究
Project/Area Number |
18330167
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邊 洋子 Kyoto University, 教育学研究科, 准教授 (70222411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 純 新潟経営大学, 経営情報学部, 教授 (30320675)
相庭 和彦 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (00222464)
前田 稔 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (20376841)
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Keywords | 生涯学習 / 伝承文化 / 習い事 / 学習様式 / 伝統芸能 / 文化的多様性 / 文化的変容 / ローカル・アイデンティティ |
Research Abstract |
本研究は、東アジア諸社会(日本・中国・韓国)における「伝承」文化と「習い事」文化の学習様式(伝達・伝授、継承・習得の様式)に注目し、その基本原理と諸要素の検討とともに、グローバリゼーション下の人々の生活と生涯学習の諸課題が、文化の存続・変容をめぐるダイナミズムにいかに結びつくかの比較考察を目指している。本科研の対象は、独自の「伝統」「文化」の不変・維持を重視する京都、変化の波を柔軟に取り込み、文化の更新で活力を得る沖縄、海外との交流拠点だが文化継承への姿勢が顕著でない新潟である。 現在、伝承文化の主な継承拠点や担い手には、地域の学校、社会教育・生涯学習施設(公民館、文化センターなど)、団体組織(青年会・団、文化財保存会など)等がある。平成19年度は第一に、三府県の全小・中学校・高等学校・特別支援学校で、授業、行事、クラブ・部活動等における文化伝承活動の有無等を尋ねるアンケート調査を行った。2256校中回収率は、約46,9%(京都、新潟、沖縄は各々、37.1%53.6%、49.2%)。平成20年度に報告書刊行、学会発表の予定である。第二に、新潟、沖縄に焦点化したフィールドワークを行った。新潟では月潟村の角兵衛獅子の保存継承、沖縄では、多様な継承活動や機会の訪問・見学、南風原町の伝統芸能復活の地域的取り組みへの資料収集やインタビュー、調査協力校の訪問など、論文化への作業を始めた。京都では今後の祇園祭調査の段取りに努めた。第三に、研究枠組の構築にむけた打ち合わせ会議での議論や文化・社会教育史等に関する理論的・歴史的探究を行った。同会議は、4月(新潟、方針確認)、9月(日本社会教育学会研究大会(於・東京農工大学)での情報収集、アンケート集計・分析の検討)、10月(新潟、アンケート考察・報告書の検討)の3回に加え、12月沖縄調査で補足会議を行った。
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Research Products
(4 results)