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2006 Fiscal Year Annual Research Report

細胞コロニー内の細胞に個別に蓄積される力学的記憶の解明

Research Project

Project/Area Number 18340122
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

川端 和重  北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (20261274)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 芳賀 永  北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (00292045)
根本 幸児  北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (60202248)
Keywords細胞 / 細胞コロニー / 走査型プローブ顕微鏡 / 力学的応答
Research Abstract

本研究では、細胞運動や細胞集団(コロニー)の形態形成機構(傷の修復、胚の形態形成などの特定の形態をここの細胞が連携して形成する機構)を明らかにするために、細胞および細胞コロニーの力学的性質における能動的性質(記憶効果)に着目し、細胞や細胞コロニーに力学的刺激を加えた場合の応答を調べた。本年度は、測定装置の構築および、1細胞における履歴現象の測定をおこなった。予備実験として細胞内の細胞骨格に生じる張力の応答は走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて測定した。細胞に任意のパターンの力学的な変形を与えるために、SPMとコンピューター制御可能な2台の1軸ステージを組み合わせた細胞培養シャーレ変形駆動装置を構築した。この装置を用いて、培養環境における繊維芽細胞に以下のパターンの力学的伸張を細胞に与えて、細胞内に履歴効果があるか否かを調べた:8%の矩形変形(収縮・伸長からなる)を加えたときの力学的応答をSPMによって測定し、その後30回伸縮変形を細胞に加えて、再び8%の矩形の変形を加えたときの力学的応答を測定した。その結果、最初の矩形変形に対して細胞は、急激に細胞内張力を増加させた後にもとの値に戻るという応答をするが、30回の伸縮刺激後は、細胞の伸張に対して内部張力の応答がほとんどなくなることが明らかになった。言い換えると、細胞はそれ以前に加えられた力学的刺激を細胞内に記憶しており、その記憶に従って力学的な応答をするといえる。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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