2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18340174
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
根建 心具 Kagoshima University, 理学部, 教授 (10107849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根建 洋子 鹿仁島純心女子大学, 看護栄養学部, 教授 (80290659)
尾上 哲治 鹿児島大学, 理学部, 助教 (60404472)
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Keywords | ストロマトライト / 有機炭素の炭素同位体比 / バイオマーカー / 古地磁気 / 古環境 |
Research Abstract |
いままでに掘削した太古代の試料を使って、(1)地球磁場を支えるダイナモの変動を時間軸に、(2)徴化石の時空分布を調べ、(3)生物を誕生させた地球環境と生物が造りかえた地球環境を調べた。太古代の生命・大気・海洋圏のC-H-O-S-N系循環と地球磁場の関係を明らかにすることを目的とした。平成18年度は、古地磁気と炭素同位体比、バイオマーカーの測定を行った。 古地磁気の測定:YEastern Creek地点のTumbiana Formation(27.4億年前)のコアを使って自然残留磁気の交流消磁と熱消磁の測定結果を吟味し、生成当時の逆転期(下向き)にあった古地磁気を求めた。また、磁性鉱物は続成作用によってチタン鉄鉱から酸化した磁鉄鉱であることを明らかにし、地表における酸化的環境があったことが示唆された。 軽元素同位体比の測定:Tumbiana Formation(27.4億年前)に含まれ、-40%_0以下の炭素同位体比を示すストロマトライトは還元環境で棲息していた可能性が示唆された。 バイオマーカー:34.6億年前のMarble Bar Chertと27.7億年前のMt.RoeBasalt中の頁岩のコアから有機物を抽出して、その同定を行った。真核生物起源の石油に汚染されているが、汚染が22億年よりも古いことを確認した。ケロジェンからはメタン系細菌の棲息が予測された。 鉄バクテリア:34.6億年前のMarble Bar Chertに炭素が少ない理由を考えるために室内実験を行って、炭素を含むシリカゲルが高温高圧下で、炭素が減少して石英になることが確認された。このことはMarble Bar Chertに含まれる鉄の生成に鉄バクテリアが関与した可能性が示唆される。
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