2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリカル型装置におけるアルフベン固有モードの高エネルギー粒子輸送に対する影響
Project/Area Number |
18340189
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
長壁 正樹 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (90280601)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹入 康彦 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60179603)
藤堂 泰 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 教授 (00249971)
永岡 賢一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (20353443)
|
Keywords | プラズマ・核融合 / アルフベン固有モード / 高速イオン異常輸送 / 磁場閉じ込め核融合 |
Research Abstract |
平成21年度は、AE揺動生成中における高速イオンのエネルギースペクトルの変化に重点をおいて研究を進めた。E//B-NPAを用いて、高速イオンのエネルギースペクトルを0.1msという高時間分解能で計測し、AEバースト発生中の高エネルギー粒子のエネルギースペクトル上に生成される"塊"と"穴"のエネルギー変化を明確に観測した。その結果、揺動の周波数減少とともに、"塊"のエネルギー及び、揺動周波数が時間とともに減少していく様子が観測された。スペクトル上の"塊"の生成と同時に"穴"が形成され、"穴"のエネルギーが時間とともに上昇し、中性粒子ビームの入射エネルギーに到達した時点でその上昇を停止することが観測された。E//B-NPAの電流計測用の回路にも改造を実施し、1μsの時間分解能で計測が行える系統を3系統から6系統に増やした。この結果、ミルノフコイルによって観測されたAEバースト信号とともに振動する高速イオン束の信号をエネルギー弁別した状態で観測することが出来るようになった。解析の結果、"塊穴"対が生成した初期のエネルギーにおいて、高速イオン束の振動が先行し、イオン束の振動が高エネルギー側及び低エネルギー側へと伝搬していくことが明確になった。また、方向性プローブによる損失高速イオン束と、プローブ胴体に取り付けたミルノフコイルによる揺動信号の同時計測にも成功し、AEモード発生時に於ける高エネルギー粒子の損失イオン束と揺動の間の相関が明確になった。理論シミュレーションについては、MEGAコードを3次元配位に適用する拡張が完了し、LHDで良く観測されている二つの周波数のAEモードが、奇パリティモード及び偶パリティモードに起因することが判明した。
|