2006 Fiscal Year Annual Research Report
小粒径から大粒径まで包含したポーラスコンクリートの統一化理論の構築とその応用
Project/Area Number |
18360263
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
畑中 重光 三重大学, 大学院工学研究科, 教授 (00183088)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月岡 存 三重大学, 大学院生物資源学研究科, 教授 (10024572)
石黒 覚 三重大学, 大学院生物資源学研究科, 助教授 (30137244)
三島 直生 三重大学, 大学院工学研究科, 助手 (30335145)
|
Keywords | ポーラスコンクリート / 幾何学モデル / 3Dカメラ / すりへり試験 / 小粒径骨材 / 大粒径骨材 / 再生骨材 / 揚水特性 |
Research Abstract |
本研究では、小粒径から大粒径までの骨材を用いた広範囲のポーラスコンクリートについて、内部空隙構造に立脚した統一的な理論体系を構築することを目的とする。本年度においては、主に製造方法および品質評価に関する検討を行った。 (1)製造方法に関する検討 データの不足している小粒径骨材を用いたポーラスコンクリートに着目し、数種類の施工方法(突き棒、表面振動機、型枠振動機、加圧成型、吹き付け、など)について、結合材の流動性を含めた最適調合について検討した。次に、実施工現場での実現可能性という観点からの再整理を行い、次年度に行う予定である現場施工実験のための基本的な知見を得た。 (2)品質評価に関する検討 ポーラスコンクリートの品質は多岐に渡るが、骨材粒径にかかわらずその品質のほとんどが空隙の形成状態に依存している。このため本研究ではまず、各種ポーラスコンクリートの内部空隙構造の詳細な分析およびモデル化を行い、空隙特性が各種品質とどのように関係しているのかを把握することを試みた。 i)内部構造の分析 3次元形状測定装置を用いた供試体断面の空隙構造の定量評価を試みた。その結果、非破壊の形状計測により、ポーラスコンクリートの空隙率の評価ができる可能性を示した。一方で、計測方法およびデータの処理方法により、得られる結果にばらつきがあることも明らかとなり、測定精度の向上が今後の課題となる。 ii)力学特性の評価 これまでの研究から骨材粒径の範囲をさらに拡大して、圧縮強度-空隙率の関係を調べた。また、実験結果に基づき、単純な球体の配列モデルを仮定することにより、圧縮強度および曲げ強度と空隙率の関係を推定する手法を提案した。 iii)耐久性の評価 奥田式すりへり試験により、ポーラスコンクリートの表面の摩耗・剥脱に対する抵抗性に注目して検討を行った。 iv)その他の性能の評価 各種粒径のポーラスコンクリートに対して、透水性、揚水性、保水性、植生性能に関する評価を行った。
|