2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規創製多孔中空糸膜を用いたキャリヤー輸送膜-ガス吸収ハイブリッド化法の設計開発
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18360375
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松山 秀人 Kobe University, 工学研究科, 教授 (50181798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 直人 神戸大学, 工学研究科, 教授 (50223954)
曽谷 知弘 神戸大学, 工学研究科, 技術専門職員 (10397797)
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Keywords | 促進輸送膜 / 中空糸膜 / ガス吸収法 / キャリヤー輸送膜 / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き新しいタイプのキャリヤー輸送膜とガス吸収法のハイブリッド化について検討を行った。本法では中空糸膜の原料側(高圧側)に原料ガスと吸収液を供給し、ガスを吸収した液を透過側(低圧側)に透過させて溶存ガスを放散させて回収し、透過した液は供給側に循環させる。本法では、膜は常にキャリヤー溶液と接触するので高い安定性が達成できる。今年度は物理吸収および化学吸収の二つの場合について検討を加えた。 実験 高分子にPolyvinylidene fluoride(PVDF)を用い、水の透過係数が870、130L/(m^2・h・atm)の膜を作製し、その膜を5本挿入した膜モジュールを作製した。原料ガスはCO_2/CH_4混合ガス(CO_2:50mol%,CH_4:50mol%)、吸収液にはPropylene carbonate(物理吸収)、4Mのモノエタノールアミン(化学吸収)水溶液を用いた。物理吸収法では液、ガス両方をモジュール下部から膜内側に加圧して供給し、膜外側を大気圧に保った。化学吸収法では、膜内側に大気圧下で供給し、膜外側を減圧に保った。膜外側で放散したガスはCO_2濃縮ガスとして回収され、その組成、流量より透過速度Rco_2、CO_2純度、選択性を算出した。 結果及び考察 【膜と物理吸収法のハイブリッド系】Rco_2、CO_2純度に対する供給側圧力の影響を検討した結果、圧力の増加とともにRco_2が増加した。これは供給側CO_2分圧の増加により、水溶液中へのCO_2の溶解量が増すためである。選択性は12-51、回収されたCO_2純度は83.2-92.5%という結果が得られた。 【膜と化学吸収法のハイブリッド系】化学吸収法では、物理吸収法と比べてRco_2には余り差が見られなかったものの、選択性は格段に向上し、CO_2は50%から99.7-99.9%まで濃縮が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)