2006 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高密度遺伝子同定法によるキャップ非依存性翻訳制御因子群の探索
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18380197
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平塚 和之 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (30202279)
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Keywords | シロイヌナズナ / レポーター遺伝子 / 遺伝子発現制御 / 翻訳制御 / 転写 |
Research Abstract |
これまでに用いられてきた植物細胞用の発光レポーターシステムとしてはホタルとウミシイタケの2種類の発光遺伝子を用いるものであり、それぞれ異なる基質を用いるため、同時検出は不可能であった。最近、他の生物種由来の発光波長帯が異なるルシフェラーゼに関する使用例が微生物と動物で報告され、植物細胞・個体における応用の可能性が考えられた。そこで、申請者らは基質が共通で発光波長帯(緑色及び赤色)が異なるルシフェラーゼ遺伝子(Crick beetle由来)を利用し、植物において、同時に2種類のマーカー遺伝子発現を連続測定可能な系を構築した。今年度は、一過性発現系でこの実験系が植物においてキャップ非依存的翻訳活性(IRES活性)の評価に使用可能であるという結果を得た。また、in vivoスクリーニングシステムに関しては、数種類のコンストラクトを作成してシロイヌナズナに導入し、EMS処理後のM2世代において発光量の異なるシロイヌナズナ個体を単離する方法で変異体の探索を試み、防御応答、DNA傷害応答、IRES依存性の翻訳などに関する変異体候補を単離することができた。一方、シロイヌナズナの翻訳関連因子の1つとして重要であると考えられる、AtRpf2の特徴付けを行い、イネの相同遺伝子単離と、それらの細胞内所在に関して検討した。緑色蛍光タンパク質との融合遺伝子による解析では、一過性発現系を用いて検討したところ、BY-2細胞とタマネギ表皮細胞においては、明瞭な核小体局在を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)