2007 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高密度遺伝子同定法によるキャップ非依存性翻訳制御因子群の探索
Project/Area Number |
18380197
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平塚 和之 Yokohama National University, 大学院・環境情報研究院, 教授 (30202279)
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Keywords | シロイヌナズナ / レポーター遺伝子 / 遺伝子発現制御 / 翻訳制御 / 転写 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、多色発光レポーターの特徴付けを行った。特に、シロイヌナズナにアグロバクテリウム法により赤色ルシフェラーゼと緑色ルシフェラーゼをcrTMV由来のCP-IRESで連結したコンストラクトを導入した個体において、IRES活性と、完全長のバイシストロニックmRNAの発現を確認した。さらに、その個体のT-DNA挿入位置の確認も行った。一方、多色ルシフェラーゼ実験系の形質転換植物体を用いた特徴付けを行い、一過性発現解析系と比較して、緑色光の赤色光側への混入が顕著であることなどを新たに見出した。この結果は、今後の実験系のデザイン等に影響を及ぼす重要な知見である。一方、変異体の単離と解析も続行し、CP-IRESの系では、IRES活性が低下していると考えられる変異体を新たに単離することが出来た。昨年度から実施しているDNA傷害応答変異体に関しては、1ラインについてはマッピング中であるが、現在までのところ原因遺伝子の特定には至っていない。さらに、キャップ非依存的な翻訳効率を向上させる因子を探索する目的で、シロイヌナズナの翻訳関連因子を、IRESコンストラクトあるいはウイルス5‘UTRコンストラクトと共導入し、その作用について調べる実験を試行的に行い、興味深い実験結果が得られつつある。ウイルス由来のサイレンシングサプレッサーの効果を、一過性発現解析系を用いてモニタリング可能であることを新たに見出したが、そのIRES活性への寄与に関しては明確な結論を得ることは出来なかった。
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Research Products
(4 results)