2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高密度遺伝子同定法によるキャップ非依存性翻訳制御因子群の探索
Project/Area Number |
18380197
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平塚 和之 Yokohama National University, 大学院・環境情報研究科(研究院), 教授 (30202279)
|
Keywords | シロイヌナズナ / レポーター遺伝子 / 遺伝子発現制御 / 翻訳制御 / 転写 / ハイスループットスクリーニング |
Research Abstract |
多色発光レポーターを用いたIRES活性変異体の探索に着手し、これまでに確立したcrTMVのCP-IRESをターゲットとした実験系を用いて高IRES活性変異体と低IRES活性変異体のスクリーニングを行い、それぞれ2,3系統の変異体候補を得ることが出来た。また、多色ルシフェラーゼの形質転換植物体を用いた実験では、シロイヌナズナ形質転換体の芽生えを用いて、赤色、緑色およびホタルルシフェラーゼの形質転換植物体からの発光波長帯に関する詳細なデータを取得することが出来た。一方、従来型の発光レポーターを用いたIRES活性に変異を及ぼす変異体の単離と解析も続行し、crTMVのCP-IRESを用いた系では、昨年度単離したIRES活性が低下していると考えられる変異体の原因遺伝子をマッピングし、染色体のかなり狭い範囲にまで追い込むことが出来た。さらに、今年度に急遽導入した発光検出装置により、マルチウェルプレートを用いた迅速な多色発光定量が可能となったので、その系の特徴を活かしたスクリーニング系について検討し、化合物等のハイスループットスクリーニング系を構築した。今後はこの系を用いて特定の遺伝子(たとえばウイルスの5'UTRなど)をターゲットとした抗ウイルス活性を有する薬剤スクリーニング等への応用等が考えられる。一方、多色発光系を補完する目的で、緑色および赤色蛍光タンパク質をレポーターとした遺伝子発現効率評価系の構築にも取り組み、導入効率が十分に高い非緑色細胞であれば、これらの蛍光タンパク質を用いてIRES活性等の評価が十分可能であることを明らかにした。
|
Research Products
(3 results)