2006 Fiscal Year Annual Research Report
肺リンパ脈管筋腫症(LAM)におけるLAM細胞の増殖および病変形成機構の解明
Project/Area Number |
18390243
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
瀬山 邦明 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10226681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊坂 利夫 順天堂大学, 医学部, 講師 (00286709)
児玉 裕三 順天堂大学, 医学部, 助手 (30384069)
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Keywords | リンパ脈管筋腫症 / 癌抑制遺伝子 / TSC遺伝子 / リンパ管新生 / 結節性硬化症 / 自然気胸 / 嚢胞性肺疾患 / リンパ行性転移 |
Research Abstract |
1.LAM症例の集積とTSC遺伝子解析:紹介施設の協力により、新規LAM症例19例の診療を開始し、15例のLAM症例の臨床検体(生検や肺移植時の肺組織、乳糜胸水・腹水など)を集積した。研究利用を目指して血清・血胸・尿・細胞株の保存、初代培養細胞系の樹立、を継続して行っている。TSC-LAMの2例についてTSC遺伝子変異を解析中である。 2.LAM細胞の初代培養とLAM細胞多様性の解析:LAM症例の臨床検体からLAM細胞の初代培養を試みている。細胞形態的には、紡錘形で間葉系細胞を示唆するが、培養中にLAM細胞の免疫組織化学的特性(HMB45(+)、α-SMA(+)、MMP9(+)、VEGF-C・-D(+)など)を失うようで、in vitro培養系においての評価に問題点を抱えている。培養液を変更してエストロゲンなどの増殖因子への反応性やLAM細胞の免疫組織化学的特性の表出の有無を検討しているが、継代が困難となった以外は、現状の培養条件の結果と同様であった。通常の単層培養系ではLAM細胞の機能解析は困難と考え、現在は3次元培養系の構築中である。 3.LAM細胞とリンパ管内皮細胞との相互作用の解析:6例のLAM症例の乳糜腹水・胸水よりLAM細胞クラスター(LCC)を分離し、単層培養、単層培養からの3次元培養への戻し、コラーゲンゲル内で3次元培養、等の検討を行っている。LCCがコラーゲンゲル内での増殖・分裂が可能であることを確認した。 4.LAM細胞の不死化細胞株の樹立とヌードマウスへの移植によるLAM病変の作成:本年度はヴェクターの調製のみでhTERT安定発現細胞株の樹立は次年度に行う予定。
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