2007 Fiscal Year Annual Research Report
肺リンパ脈管筋腫症(LAM)におけるLAM細胞の増殖および病変形成機構の解明
Project/Area Number |
18390243
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
瀬山 邦明 Juntendo University, 医学部, 准教授 (10226681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊坂 利夫 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00286709)
児玉 裕三 順天堂大学, 医学部, 助手 (30384069)
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Keywords | リンパ脈管筋腫症 / 癌抑制遺伝子 / TSC遺伝子 / リンパ管新生 / 結節性硬化症 / 自然気胸 / 嚢胞性肺疾患 / リンパ行性転移 |
Research Abstract |
1.LAM症例の集積とTSC遺伝子解析:紹介施設の協力により、新規LAM症例24例の診療を開始し(一部はセカンドオピニオンのみ)、6例のLAM症例の臨床検体(生検や肺移植時の肺組織、乳廉胸水・腹水など)を集積した。研究利用を目指して血清・血胸・尿・細胞株の保存、初代培養細胞系の樹立、を継続して行っている。TSC-LAM1例について胚細胞遺伝子変異(exon 36,lle1614の欠失)を確定した。 2.LAM細胞の初代培養、およびLAM細胞とリンパ管内皮細胞との相互作用の解析:LAM症例の臨床検体からLAM細胞の初代培養を試みている。細胞形態的には、紡錘形で間葉系細胞を示唆するが、培養中にLAM細胞の免疫組織化学的特性(HMB45(+)、・-SMA(+)、MMP9(+)、VEGF-C・-D(÷)など)を失うようで、invitro培養系においての評価に問題点を抱えている。LAM組織由来細胞と培養ヒトリンパ管内皮細胞(LEC)を混和して3次元培養を行う系(Speroid培養系)では、LAM組織由来細胞の球状の細胞集塊の表面を一層のLECが被うspheroidを形成することを確認した。単層培養系と異なり、spheroid内のLAM組織由来細胞は(3次元培養)ではHMB45(+)、・-SMA(+)となることを確認した。LAM組織由来細胞のTSC遺伝子変異の有無を検討中である。 3.LAM組織由来細胞と培養ヒトリンパ管内皮細胞(LEC)を単純に混和して、あるいはspheroidとして、あるいはマトリゲルと混和して、ヌードマウスの腹腔に接種し、LAM病変を再現できるか検討した。移植後1ケ月での検討では病変形成は見られなかった。
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