2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規の蛋白発現制御法を用いたL1CAM遺伝子異常に伴う水頭症発生メカニズムの解明
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18390308
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
伊東 恭子 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (80243301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伏木 信次 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (80150572)
池田 壽文 大阪大学, 薬学研究科, 講師 (70322493)
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Keywords | 先天異常学 |
Research Abstract |
1.膜透過性アンチセンスPNA作成とin vitroでのL1ノックダウンの条件設定 PNAは1990年代に発明された比較的新しい人工機能核酸である。L1のメッセンジャー配列の581-700塩基位置で、3箇所の配列を選択し、膜透過性PNAオリゴマー中に導入することにより、L1-mRNAの細胞外ドメインに相補的に結合するL1-アンチセンスPNA(以後L1-PNA)を設計、FITC標識を付加したL1-PNAを合成した。 胎生13日のマウス(C57BL/6系統)から分離培養した前脳神経細胞、また生後5日のマウス小脳から分離培養した小脳顆粒細胞に対し、FITC標識L1-PNAを0.5μm、0.75μm、1.0μmの濃度、インキュベーター内で作用させた。48時間後、96時間後で、細胞膜透過効率(以後導入)、L1のノックダウン効率に関し、抗L1抗体を用いた免疫組織化学、western blotで判定した。その結果、導入効率30-40%、細胞毒性を殆ど示さず、L1のノックダウン効率が極めて高いFITC標識L1-PNAを選択した。 2.マウス胎児脳へのL1-PNA導入条件設定 胎齢12日、13日、14日のマウス胎仔(C57BL/6系統)に対し、経子宮的に側脳室にFITC標識L1-PNAを微量注入し、L1のノックダウンを行う。その予備実験として、導入するFITC標識L1-PNAの濃度、注入量などの設定至適導入条件を設定中である。すなわち、FITC標識L1-PNA導入1、2、3、4日後に胎仔脳を摘出し凍結組織切片を作成、抗L1抗体を用いた免疫蛍光染色を施行し、L1発現を評価することにより、前脳神経細胞で高いL1ノックダウン効率を示す至適導入条件を設定中である。
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