2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子解析に基づいた悪性神経膠腫の治療反応性予測モデルの実用化に関する研究
Project/Area Number |
18390398
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 潤 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (80252435)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 信夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (40135570)
加藤 菊也 大阪府立成人病センター, 研究所, 所長 (60194809)
|
Keywords | 悪性神経膠腫 / PCR / 遺伝子発現 / プロファイリング |
Research Abstract |
1)PCRアレイを用いた遺伝子発現プロファイルと予後予測:悪性神経膠腫の予後予測モデルの実用化に向けて、58遺伝子の発現レベルの測定から補助療法感受性スコアを算出するアルゴリズムを作成した。2)real time PCRを用いた予後判定システムの開発:予後予測システムの汎用化に向けて、PCRアレイではなく、real time PCRによる発現レベルを上記58遺伝子中56遺伝子において測定し、PCRアレイで作成した判別式と比較した。この結果、悪性神経膠腫において、weighted votingアルゴリズムを応用したATA-PCR法による分類器で予後不良群と良好群に分類することが可能となった。3)蛋白レベルの遺伝子発現の確認:PCRアレイで抽出した58遺伝子の各種悪性神経膠腫における蛋白レベルの発現を免疫染色法で確認し、PCRアレイで示唆された遺伝子発現パターンと矛盾のないことを確認した。4)染色体欠失、MGMT発現とPCRアレイによるプロファイリングの相関性の検討:従来報告のあるlp loss,19q lossなどの染色体欠失や薬剤耐性にかかわるMGMT遺伝子の発現の状況を調べ、PCRアレイによる58遺伝子の発現パターンと比較したが、これらの間には相関は認められず、58遺伝子を用いた予後予測システム既存ではない新しいシステムであることが予測される。
|