2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390457
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
喜多 知子 The Institute of Physical and Chemical Research, 感覚器官発生研究チーム, 硯究員 (20362519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAJ Ladher 独立行政法人理化学研究所, 感覚器官発生研究チーム, 助手 (70392173)
中川 隆之 京都大学, 医学研究科, チームリーダー (50335270)
安里 亮 京都大学, 医学研究科, 助手 (70283603)
坂本 達則 京都大学, 医学研究科, 助手 (60425626)
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Keywords | 内耳再生 / 蝸牛有毛細胞 / ゲノミクス / ニワトリ / 内耳発生 / 初期胚 |
Research Abstract |
本研究は、内耳再生するニワトリと内耳再生しないマウスとで、傷害後の内耳組織のプロテオーム比較解析を行い、内耳再生誘導因子を同定することを目的とする。昨年度は、内耳障害モデルを作成し、プロテオミクス・ゲノミクス解析用サンプル採取時期および条件について検討した。ニワトリの全ゲノム配列は4年前に決定されたが、未だ未知な遺伝子もあり、単純にはマウスとの網羅的比較が行えないのが現状である。 そこで本年度は、有毛細胞再生因子の探索を正確かつ迅速に行うために、ニワトリの発生段階で内耳形成に関わる因子をマイクロアレイ解析(Affymetrix)し、対照データとして収集した。サンプルは、ニワトリ初期胚Stage6-8(内耳otic cup形成開始期)とStage10(内耳otic vesicle形成終了期)のotic領域とotic以外のectoderm領域とした。一つの解析あたり80-100の初期胚を必要とした。Stage10の時期でotic領域に特異的に発現している遺伝子(P value<0.05)は1386個あり、そのうち遺伝子名・働きの明らかなものは約8割を占めた。既知の遺伝子の中で、顕著にup-regulateしているものとして、繊維芽細胞増殖因子(fgf)18やLIM/ホメオボックス転写因子(isletl)が、顕著にdown-regulateしているものとして、fgfレセプター様因子(fgfrl)1、GATA配列認識型転写調節因子(gata)5、ホメオボックス転写調節因子(hoxB)3などが挙げられた。現在、これら内耳形成関連候補因子(未知遺伝子を含む)について、網羅的にinsitu hybridizationを行い、発現部位・発現時期の詳細を検討している。
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Research Products
(4 results)