2006 Fiscal Year Annual Research Report
分泌シグナルと神経支配依存性の唾液腺分泌関連蛋白質発現の制御機構
Project/Area Number |
18390492
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
柴 芳樹 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (90110452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩佐 佳子 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (70274090)
廣野 力 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (10199135)
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Keywords | 歯学 / 唾液腺分泌 / 分泌蛋白質 / 遺伝子発現 / ホルモン |
Research Abstract |
唾液腺は水分泌に関与する蛋白質と開口分泌に関与する蛋白質さらに自律神経系受容体から細胞内情報伝達系までのすべての機能蛋白質が整然と腺房細胞に配置されてはじめて分泌機能を果たすことができる。これら一群の蛋白質群の発現制御機構を、分泌シグナルでの刺激後の発現様式とホルモン刺激との共存下での発現様式の変化から解明する。 (1)CaとcAMP分泌シグナル刺激による分泌マーカーの生体内組織での発現制御とホルモンによる変化に関ナる研究:カルバコールとイフプロテレノールやホルモンを腹腔内投与し、その後め唾液腺内蛋白質の成分比率を調べると、イソプロテノール投与で唾液腺蛋白質め構成比率が変化し、減少するものと増加ナるものがみられ、βレゼプター阻害剤向時投与で変化は抑制きれた。ガルバコール刺激では顕著に変化しなかつた。これらの蛋白質発現調節機構を明らかにするために、細胞内核結合因子c/EBPs, cfos, P217, PCNAなどの発現レベルと細胞内局在を調べ,増殖分化に関与する因子の変化を明らかたした。さらに変化する発現蛋白質遺伝子群のプロモーター領域の解析を進めるために、その蛋白質群の同定を進めている。 (2)分離腺房や唾液腺由来培養細胞での発現プロファイルの解析に関する研究:生体内での二次的な刺激作用効果を排除して,分離腺房細胞で長時間の影響を調べるために、各種培養液で分離腺房細胞の培養を行い、長時間培養に適した条件設定を行っている。腺房細胞への直接的な効果と短時間後の影響を分離腺房細胞で解析し、分離腺房で短時間β刺激処理後にc/EBP-β発現誘導がみられた。 (3)細胞間連絡を介する隣接細胞間での発現制御の解析に関する研究:マイクロインジェクターで集団を形成している単一細胞へのカルシウムイオンやcAMPの細胞内注入前後の実験条件設定とギャップジヤンクション阻害剤の有効濃度設定を行い,薬物注入後の細胞集団での蛋白発現の解析を行っている。
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