2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18401031
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
禿 仁志 東海大学, 文学部, 教授 (10186009)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金原 保夫 東海大学, 文学部, 教授 (20161614)
宮原 俊一 東海大学, 文学部, 助手 (50297206)
|
Keywords | ブルガリア / トラキア / 青銅器時代 / 中世 / 集落 / 発掘 |
Research Abstract |
標記課題を実施するために、ブルガリア・トラキア平野中にある先史時代遺跡テル・デャドヴォの第18次発掘調査をブルガリア科学アカデミー考古学研究所と共同で行った。調査期間は2006年8月25日から同年9月13日の20日間であった。 交付申請書に記載したように、今回の調査目的は前期青銅器時代集落を画する環濠あるいは石塁等の存否をデャドヴォ遺跡において明らかにすることと、及び前期青銅器時代住居址群の調査であった。前者の目的のためにテル東斜面部に幅4mのトレンチを設定し、一部において青銅器時代文化層まで掘り下げた。その過程で検出された鳥形土偶片は特に注目される遺物である。今回は上層にある中世層調査に時間を取られ、目的とする青銅器時代遺構の確認まで至らなかった。中世遺構としては成人骨を残す墓抗が1基検出された。後者の目的としては住居群地区を広く清掃し掘り下げに備えたが、これも時間の関係で調査に着手することはできなかった。以上述べたようにデャドヴォ遺跡の発掘調査としては当初の研究課題のほとんどを次年度に残してしまう結果となった。 その他の研究課題、すなわち過去17シーズンにわたる出土資料の写真撮影と、マリッツァ・イーストク地区内の遺跡巡検に関してはほぼ当初予定通り実施することができた。 以上の研究は2007年開館の現地博物館で成果発表される予定となっている。そのための準備が調査終了後も続けられている。
|
Research Products
(1 results)