2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500434
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
石川 稜威男 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (00020446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 真 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教授 (50211785)
塙 雅典 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教授 (90273036)
中村 一彦 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助手 (40402086)
阪田 治 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助手 (30391197)
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Keywords | 模擬難聴 / 振幅圧縮伸長 / 音声信号処理 |
Research Abstract |
平成18年度においては二つの目標を掲げて研究を行った。 一つは、振幅圧伸法を用いて補聴器の出力音を使用者の聴力に合わせて難聴処理し、その音を調整者が聞き取って判断を行うところの実時間処理型調整支援装置(以下支援装置)を開発することである。難聴者の聴力は一人ひとりで異なっており、かつその周波数特性も違っている。したがって、周波数帯域ごとに非線形処理する特性を調整する必要がある。このため、入力信号の周波数帯域を1オクターブごとに分割し、それぞれの帯域で逐次幕乗処理することになる。この信号処理量が多いため、当初の計画では複数の信号処理用集積回路(DSP)を用いる予定であった。しかし、研究分担者のハードウエアとソフトウエア面からの協力を得て、単一のDSPで信号処理を行うことができた。また、初期の段階では、直接音に対する処理音の遅れが大きく、エコー的な効果が生じて聞きにくかった。その点についても下記の評価試験の結果を元に最適化を行った。 二つ目の目標は、支援装置の処理音についての評価を行うことである。現在の処理方法では、多少の時間遅れは不可避であるので、健聴者を被験者として、直接音と処理音の間の時間遅れの大きさと感覚的な評価の関係を調べた。それを元に、許容時間を算出し、ソフトウエアの最適化を行った。難聴者を被験者とする評価試験については、倫理審査委員会への申請を行って許可を得ている。現在は予備的な実験とその最適化を行っている段階であり、平成19年度には当初の計画のとおり、調整支援装置の評価試験を行う目途がついた。
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Research Products
(1 results)