2007 Fiscal Year Annual Research Report
亜臨界水を利用した有機性廃棄物からリン回収技術の開発
Project/Area Number |
18510082
|
Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
竹内 正美 Ube National College of Technology, 物質工学科, 教授 (30043889)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 定瞭 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00035065)
今井 剛 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20263791)
|
Keywords | 環境技術 / 廃棄物再資源化 / リン回収 / MAP / 下水汚泥 / 水熱反応 / HAP / 亜臨界水 |
Research Abstract |
平成19年度成果 本年度は、主に昨年度製作した連続実験装置を用いて以下の検討を行った。 1.Mg塩及びCa塩を用いたリン回収の最適化。 1)Mg法(MAP法) pH9.5において臨界収率が85%に達した。このときの最適反応時間は、1時間であった。水酸化マグネシウムの添加量は、リンに対してmol比で2倍量が最適であった。 2)Ca法(HAP法) pH7.5で95%の回収率を得た。最適反応時間は1時間、水酸化カルシウム添加量はマグネシウムの場合と同様に2倍量が最適であった。 2.下水汚泥、し尿汚泥によるリン回収の最適化。 下水汚泥(混合汚泥)を亜臨界処理した結果、リン容出率は40〜45%であった。亜臨界水処理温度は、200〜240℃であり、リン溶出液にMg塩を添加してのリン回収最適条件は、pH9.0、リンに対する添加モル比1.0、反応時間0.25時間のとき回収率95%(汚泥基準では39%)であった。 3.連続リン回収装置 汚泥による差異(培養汚泥、下水汚泥)は、ほとんど無いことが分かった。ただし、Mg塩添加モル比及び反応時間に関して下水汚泥の方が優れているのは、下水汚泥の場合、塩化物を用いたからである。したがって、実用的には安価な水酸化物(20円/kg)を用いる方法が適当と思われる。 4.今後の課題 下水汚泥には、夾雑物が含まれているのでこれの除去を考慮した設計が必要である。さらに、生成したMAPには、結晶(高純度)の周囲に有機物等の不純物が付着しているので、これらの精製が必要となる。
|
Research Products
(2 results)