Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 隆善 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70093101)
中出 康一 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (50207825)
鈴木 達夫 愛知工業大学, 経営情報科学部, 教授 (00064949)
近藤 高司 愛知工業大学, 経営情報科学部, 教授 (60121357)
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Research Abstract |
IT革命による情報コストの劇的な低下により,生産時点情報(POP),販売時点情報(POS)を始めとする全社,全世界の関連情報が比較的容易に収集・活用できるようになっている。このような状況を踏まえ,本研究は,部品・原材料の調達から製品の生産・物流・販売に至る全過程を,部門間あるいは企業間で情報を共有し,企業の枠を越えて一体となって全体最適を目指す,JIT理念に基づくサプライチェーン・マネジメント(SCM)を構築することを目的としており,本年度の研究実績は以下の4点である。 1.線形の保管費用と確率的な需要変動を持つサプライチェーンの総費用を最小化する最適制御政策が,発注固定費の有無で(s, S)政策か基点在庫政策になることを示し,SCMにおける情報通信システムの最適化を論じ,それを求めるアルゴリズムを示している。 2.平準化のレベルが低い,需要変動が大きな生産システムでは,かんばん方式が必ずしも優れているとはいえない。このような生産システムにたいして,指数平滑法を応用した生産指示方式を提案し,その優位性を示している。また,多段階ジョブショップ等に対するヒューリスティックなスケジューリング・アルゴリズムを開発している。 3.需要情報が事前に得られる組み立て型生産システムにたいし,その基本的な変数間に成立する漸化式を導き,基点在庫政策による性能評価を論じている。また,販売価格による需要変動を考慮した,SCMにおける生産一販売価格契約モデルを論じ,安定的な施設圏域モデルの解析を行っている。 4.東海地方の自動車関連製造業を対象にアウトソーシングの実態調査を行い,製造リーダーとの関係を示すとともに,RFIDの導入に影響を与える要因を明らかにしている。
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