2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教師の力量形成へのライフヒストリー的アプローチ
Project/Area Number |
18520414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
康 鳳麗 鈴鹿医療科学大学, 鍼灸学部, 講師 (30399034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
坂本 勝信 常葉学園大学, 外国語学部, 講師 (40387501)
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Keywords | ライフヒストリー研究 / 日本語教師 / 力量形成 / 授業スタイル |
Research Abstract |
教師研究論としてのライフヒストリー研究,教育方法学の授業研究の研究成果を援用し,日本語教師の力量形成へのライフヒストリー的アプローチを行った。本年度は,先行研究に基づき,教師による授業実践のデータ収集,及び,その観察を踏まえての教師へのインタビューを軸にしてフィールドワークを実施した。具体的には,日本国内と海外の日本語教育現場に出かけ,国内では日本語学校の2名の日本語教師に対して授業観察を3回,インタビューを2回行い,大学の3名の日本語教師に対してインタビューを行った。また,海外(中国)では4名の大学の日本語教師に対して授業観察及び教師へのインタビューを行った。そこで得られたデータを用いて,今年度は主に,同じ日本語学校において日本語教師をしている二人の教師の「授業スタイル」を授業の参加観察によって比較対照させながら浮き彫りにし、その形成の過程を「半構造化インタビュー」(ウヴェ・ブリック2002)によって明らかにしようとつとめた。そこで、二人の日本語教師には個々の授業スタイルが存在し、その授業スタイルの形成と変容には各人の実践的経験やその振り返り方に大きな影響を受けていることが明らかになった。とくに、日本の地において初めての経験を多くする外国人学生に対して、日本語教育だけでなく、生活や文化の教育がどの程度必要なのかということをどの程度意識しているか、ということが、教師の授業スタイルに大きくかかわっていることが明らかになった。こういった研究の結果を,日本語教育学会関西集会,鈴鹿医療科学大学研究紀要等を通して発表している。
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Research Products
(13 results)