2008 Fiscal Year Annual Research Report
小中連携を視野に入れた英語の文字指導の最適時期とその指導法に関する研究
Project/Area Number |
18520473
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Research Institution | Gifu City Women's College |
Principal Investigator |
中村 典生 Gifu City Women's College, 英語英文学科, 准教授 (70285758)
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Keywords | 外国語活動 / 小学校英語 / 英語活動 / 文字指導 / 小中連携 |
Research Abstract |
小学校英語には文字を導入しないという方針がとられてきた。しかし世の中にはアルファベットが氾濫しており、児童を文字から隔離することは不可能である。以上を鑑みると、音声中心であるということを前提に、適期教育の観点から文字をどのような形で導入・指導していけば、その後の英語学習に好影響を及ぼすか、ということを明らかにすることが、今後の英語教育の発展に重要である。 本年度は以上を念頭に、以下のような研究を行った。 1.平成18〜19年度に引き続き、参考文献を通じて、早期英語教育における文字指導の有効性と、文字がその後の英語学習に及ぼす影響や、ローマ字教育と英語教育の関係に係わる資料を収集した。 2.平成19年度に収集し、まだ整理が終わっていない語彙アンケートのデータをパソコンに打ち込み、それを整理し統計処理した。 3.平成18〜19年度に引き続き、文字導入・文字指導のさらに広範・かつ詳細な資料を、実際に小中学校に赴き収集した。 4.平成20年度に得られた資料をパソコンに打ち込み、それを整理し統計処理した。 5.多角的語彙習得モデルに基づき、児童の文字能力が、音声中心の小学校英語教育及ぼす影響の一面を明らかにした。 以上の結果、以下のことが明らかとなった。 1.文字が語の習得に貢献するのは英単語を「聞く」よりも「話す」ことに対してである。極論すれば、英語を「聞く」という作業を行う際には文字は必要なく、英語を「話す」という作業を行う際には文字は必要である。 2.文字指導の際、文字と音声との関係に係わる技能(たとえばフォニックスのような)の指導に偏りすぎると、意味がおろそかとなり、その後の学習によからぬ影響を及ぼす可能性がある。
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Research Products
(4 results)