2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本中世における紛争と秩序形成に関する研究-山野紛争関係史料の収集と体系化-
Project/Area Number |
18520514
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
小林 一岳 Meisei University, 人文学部, 教授 (20298061)
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Keywords | 紛争 / 秩序 / 平和 / 山野 / 環境 / 資源 |
Research Abstract |
平成21年度は研究の最終年度であり、山野紛争関係史料の収集とデータベース化については、残りの戦国期を中心に行った。また、フィールドワークについては補充的な調査ということで、禅定寺文書の写真撮影と炭山女人堂の石造物調査を中心に行った。撮影した文書については、目録化の作業を行った。ただ撮影点数がかなり多く、現在のところ作業の途中である。関係史料のデータベース化についても、平安~鎌倉期については入力が完了したが、南北朝~戦国期については作業途中である。また戦国期についてはあたるべき資料集が飛躍的に増えたこともあって、収集作業も継続中である。さらに資料収集・調査研究にあたり、科学研究費補助金の申請を受けて成果を公表することに努めたい。 本年度はほぼ毎月研究会を開催し、調査・研究のまとめを行った。その結果について、中間報告として研究成果報告書を作成した。報告書には、平安~鎌倉期の山野紛争関係史料データベース、禅定寺文書目録(暫定版)、新発見の中世文書、禅定寺・炭山等の地域調査報告を掲載した。また研究会活動を通じての中世の紛争に関する研究の成果論文集として、蔵持重裕編『中世の紛争と地域社会』(岩田書院)を刊行した。そこには研究代表者(小林一岳)以下、連携研究者・研究協力者の論文14本を所収している。 なお、8月には京都大学の服部良久氏の研究グループとの共同開催としてヨーロッパ史との研究交流会「中・近世紛争史の現在」を開催した。
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