2006 Fiscal Year Annual Research Report
高大接続場面における高校生のコミュニケーション行動にみる「伝え合う力」の研究
Project/Area Number |
18530681
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
島田 康行 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (90206178)
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Keywords | 高大接続 / AO入試 / 志望理由書 / 入学前教育 / 初年次教育 / 文章表現 |
Research Abstract |
本研究は、次の4つの研究領域によって構成される。すなわち、1.AO入試合格者の受験情報収集行動に関する研究、2.AO入試志望理由書の表現の研究、3.接続場面における不安の表出の研究、4.大学初年次の「国語力」についての研究、である。以下、4領域のそれぞれについて研究の進捗状況及び実績の概要を述べる。 領域1については、国立T大学平成19年度AO入試合格者に対する質問紙調査を実施、解答を分析中である。これによって、出願までのどの時点で、どのような情報媒体を利用したコミュニケーション行動がなされているのか、また、出願に最も影響を与えるのはどのような相手との伝え合いかなど、その実態を解明する。 領域2については、国立T大学平成19年度AO入試合格者の志望理由書を対象として、どのような構成要素が、どのような順序で出現するのかを、調査・分析中である。この調査の結果をもとに、平成19年6月の全国大学入学者選抜研究連絡協議会において研究発表を行う予定であり、現在その予稿を作成中である。 領域3については、国立T大学AO入学者に対する継続的な意識調査の結果をもとに、入学前教育を求める声として語られた「不安」について、その表出のあり方を調査・分析中である。また、この調査を補うものとして、論文「アドミッションポリシーに応じた入学前教育の試行」を執筆した。現在、査読が済み、印刷中である。また、この調査結果を補強する目的で、全国の高校進路指導担当教諭に対する意識調査を実施した。現在、回答を分析中である。 領域4については、国立T大学の初年次生に対して、語彙力の実態を明らかにするための予備調査を行った。平成19年度には、この予備調査をさらに改良した本調査などを実施し、大学初年次生の語彙力など「国語力」に関する調査を行う予定である。
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