2009 Fiscal Year Annual Research Report
大学における広汎性発達障害者への支援-大学生実態調査と支援体制の構築をめざして-
Project/Area Number |
18530757
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
北添 紀子 Kochi University, 教育研究部・医療学系, 講師 (70284437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 信一 高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 教授 (00346701)
是永 かな子 高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 准教授 (90380302)
藤田 尚文 高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 教授 (10165384)
泉本 雄司 高知大学, 教育研究部・医療学系, 講師 (20325418)
岩崎 泰正 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (30303613)
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Keywords | 広汎性発達障害 / 大学生 / Autism-Spectrum Quotient / 支援体制 |
Research Abstract |
本研究の目的は広汎性発達障害のある学生に対する大学としての支援の方向性を探ることにある。 1. Autism-Spectrum Quotient(AQ)調査 (1) 方法 新入生を対象として、面接希望の有無、University Personality Inventory(UPI)、The Autism-Spectrum Quotient(AQ)を行った。健康診断前に行われるオリエンテーションで趣旨取り扱い等の説明文を熟読するよう促し、同意が得られた対象に実施した。 (2) 結果 平成18年度~21年度の回答者3618名(回答率92.0%)。AQ得点が33点以上は128名、そのうち64名に面接を行った。64名のうち広汎性発達障害が疑われた学生は19名、AQ以外の理由で面接を行った学生の4名で広汎性発達障害が疑われた。これらの学生に対しては継続面接を提案した。継続面接では、困ったこと、近況報告的な来談を促した。 2. 学生支援 対人関係に関する支援は心理療法的な手法を活用し行った。担当教職員との連携ができるケースでは教職員と具体的に対応について協議をおこなった。学習面での困難を抱えているケースに対しては、学内経費を用いて年長の学生による個別補習を実施した。 3. グループ活動 平成20年度に、自己理解を促し、広汎性発達障害のある学生同士の自助活動の援助を目的としてグループ活動を行った。当初は広汎性発達障害の特性と就職についてテーマを絞り、障害者職業センターの見学も行った。参加者からはグループ活動の継続についての強い要望があり、平成21年度途中より定例のグループ活動を行っている。現在は日常生活で自分が困ることを出し合い、対処について話し合っている。
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Research Products
(4 results)