2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540194
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
正岡 弘照 Kyoto Sangyo University, 理学部, 教授 (30219315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 久 京都産業大学, 理学部, 教授 (10103714)
西尾 昌治 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90228156)
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Keywords | 開リーマン面 / Green関数 / マルチン境界 / Dirichlet積分が有限な調和関数 / 調和Hardy空間 / ミニマルマルチン境界 / 濃度 / 調和測度 |
Research Abstract |
平成19年度,研究代表者正岡弘照は次を得た。 Green関数をもつ開リーマン面Fに対して,h_q(F)(q≧1)をF上の指数qをもつ調和Hardy空間とする。p≠q(p>1,q>1)のとき,h_p(F)=h_q(F)がなりたつための必要十分条件はある調和測度0のFのミニマルマルチン境界△_1の部分集合Nが存在して,△_1-Nの濃度が有限で,△_1-Nの各点が正の調和測度をもつことである。 平成20年度は研究代表者正岡弘照は平成19年度の研究を踏まえて,HD(F)をF上のDirichlet積分が有限な調和関数の全体とするとき,HD(R)=h_q(F)(q≧1)がなりたつための必要十分条件を考察した。すなわち q≠2のとき,HD(R)=h_q(F)がなりたつための必要十分条件はある調和測度0のFのミニマルマルチン境界△_1の部分集合Nが存在して,△_1-Nの濃度が有限で,△_1-Nの各点が正の調和測度をもち,△_1-Nの各点における調和測度が調和関数として,HD(F)要素であることである。 現在,q=2のとき,HD(R)=h_q(F)であって,正の調和測度をもつ△_1の点の全体の濃度が有限でないFの例が存在するかどうかは未解決である。しかし,q≠2のとき,HD(R)=hq(F)がなりたつための必要十分条件がマルチン境界の言葉で,hp(F)=hp(F)がなりたつための必要十分条件と類似の条件で与えられたことは意義深いことに思える。
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Research Products
(9 results)