2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規ポリ酸修飾酸化チタン光触媒の開発とその多重励起効果
Project/Area Number |
18550140
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤乗 幸子 Osaka University, 産業科学研究所, 助教 (50197844)
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Keywords | 酸化チタン / ポリ酸 / 光触媒 |
Research Abstract |
ポリ酸還元種POM^-の励起状態を詳細に検討するため、電子線パルスラジオリシス法により生成させた水和電子によりPOM^-状態を生成させ、そこに電子線パルスラジオリシスと同期させた第2の532nmレーザーを照射することにより、POM^-の励起状態を生成させた。Keggin構造を有するPW_<12>O_<40>^<3->のパルスラジオリシスにより400-800nmにブロードな吸収を有する還元型PW_<12>O_<40>^<4->が生成した。還元型PW_<12>O_<40>^<4->へのレーザー照射によりレーザーパルス内にPW_<12>O_<40>^<4->のブリーチングが観測されたが、PW_<12>O_<40>^<4->励起状態の吸収は観測されなかった。PW_<12>O_<40>^<4->励起状態から基質への電子移動を検討した。ベンゾフェノンカルボン酸存在下PW_<12>O_<40>^<4->の532nmレーザー照射によりベンゾフェノンカルボン酸アニオンラジカルの生成を確認した。現在、ベンゾフェノンカルボン酸アニオンラジカルの生成過程から、PW_<12>O_<40>^<4->の励起状態の寿命、還元効率の定量的測定を試みている。 高効率電荷分離を有する酸化チタンナノチューブ光触媒へのポリ酸修飾を行った。酸化チタンナノチューブに生成した捕捉電子をポリ酸への高効率の取り出しを検討した。光照射により生成した酸化チタン捕捉電子は速やかにポリ酸へ捕捉されポリ酸還元種が生成した。還元種生成効率は市販酸化チタン粒子よりも高かった。現在紫外・可視光同時照射により、ポリ酸修飾酸化チタンナノチューブのハロゲン化合物の還元的光触媒分解を検討している
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