2006 Fiscal Year Annual Research Report
光歪素子を型に用いた精密マイクロ成形によるフォトニック結晶の作成
Project/Area Number |
18560114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
白井 健二 日本大学, 工学部, 教授 (50256814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 義雄 日本大学, 工学部, 教授 (00059932)
小林 義和 日本大学, 工学部, 講師 (60277390)
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Keywords | PLZT / 型技術 / マイクロ成型 |
Research Abstract |
PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)を型材料とし,型形状に対応して形状変形するマイクロ型を用いた成形装置を開発した。成形装置は形状変形する型が,光学系を内蔵したモールドベース内に設置されている。この形状変形する型は,光を透過するガラス基板上にPLZTが接着されており,成形形状に対応するマスクを通過した光によりPLZT表面が自己変形する。この変形した凹部に光硬化性樹脂を充填し,スクレーパーにより表面を平坦化し,上型を閉じ,上部から紫外線を照射し樹脂を硬化させる。複雑な3次元形状を成形する場合には,成形形状を分割したマスクを複数枚用意し,上型の閉じ量を制御し,型の開閉に対応してマスク形状を変化させ,積層方式により成形し3次元形状構造物を作成する。積層高さ数μm,平面的な大きさ最大数mm程度のものを積層していくことにより最終的に3次元形状構造物を数μmレベルの寸法精度で成形することを目標としている。 平成18年度は成形装置の試作機の開発を主に行った。また,成形精度に影響するPLZTの変位量を同定するためのPLZT変位実験も平行して行った。その結果,マスクを用い部分的に紫外線を照射しても,正確にはマスク形状に変位が発生しないことがわかった。これはマスク形状に電位が発生するのではなく,電位が広範囲に広がって発生するためと考えられる。しかし,今回作成したPLZT素子では表面変位を数μm程度発生できることを確認した。次年度の平成19年度ではこの電位の広がりを制御し,所定の凹凸を作成できるように素子部に機構を設け実験する予定である。そして,1次元および2次元的な配列をもつフォトニック結晶を試作する予定である。
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Research Products
(3 results)