2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造制御による面放射型トンネル冷陰極の高輝度化に関する研究
Project/Area Number |
18560342
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
嶋脇 秀隆 Hachinohe Institute of Technology, 工学部, 准教授 (80241587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 秀典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90144055)
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Keywords | 微小冷陰極 / MOSトンネル陰極 / トンネル電子放射 / シリコン微結晶 / 真空ナノエレクトロニクス |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の成果を踏まえ、引き続き、パルスレーザアブレーション法を用いてシリコン微結晶膜からなるMOS構造面放射型トンネル冷陰極を製作し、電子放射特性の評価を行い、電子放射機構について検討を行った。 本年度は、以下の知見を得た。 1)蛍光体を用いてシリコン微結晶(nc-Si)膜厚数百nm程度の素子からの電子放射パターンを観測し、放射電子の指向性を評価した。その結果、放射電子の発散角は約4.5°(ゲート電圧20V時)であった。この値は、通常のゲート電極付き電界電子放射陰極の発散角約20〜30°に比べて十分小さく、面放射型冷陰極の高指向性の特長を示しているが、MOSトンネル陰極の発散角約2°と比較してやや大きく、電子放射エリアの表面形状の影響が示唆される。 2)H2、CO、O2ガスを4×10^<-4>Pa導入し、電子放射時の吸着・残留ガスの影響を調査した。その結果、COガスとO2ガスに対しては電子放射特性にほとんど変化は見られなかったが、H2ガスの場合、放射電子のエネルギー分布が高エネルギー側に約1eV程度シフトすると共に新たなピーク観測された。Au電極には無数のナノホールが確認されていることから、水素の吸着によりナノホール内のnc-Si表面の仕事関数が低下し、電界放射成分が増大したものと考えられる。
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Research Products
(4 results)