2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560804
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
高田 英治 富山工業高等専門学校, 電気工学科, 准教授 (00270885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原林 順 名古屋大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80283414)
畔田 博文 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (10290735)
岡田 裕之 富山大学, 工学部, 准教授 (80233344)
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Keywords | 有機半導体 / 放射線 / 有機EL / イメージング / 真空蒸着 |
Research Abstract |
平成18年度には、主に有機半導体素子製作のための環境整備を行った。実際の放射線計測用有機半導体素子は、Me-PTC、n-Bu-PTC等の有機材料を用い、電極で挟み込んだ形状とする予定であるが、今年度はまず構築した環境が十分なレベルに到達していることを確認するため、有機EL素子の製作を行い、電圧印加時の発光特性を調べた。製作した素子の構造は、ITO上に正孔輸送層としてTPDを500Å、発光層としてAlq_3を500Åを設けた。その後、LiF層を10Å設けた後、最後に電極としてAlを700A設けた。製作には真空蒸着装置を用い、真空度を4×10^<-6>Torrとした状態で、各材料を順にITO上に蒸着した。また、発光部分の電流密度を大きくするため、実際に電流が流れる部分の形状は2mm×2mm程度となるように、適当なマスクを用いてエッチングを行った。製作した素子に対して直流電圧を印加したところ、印加電圧が増加するに従って徐々に発光は強まり、印加電圧49Vの状態で光度が1200Cdで最も発光量が多い状態となった。今回の結果から、有機半導体素子製作の基礎的な技術については押さえられており、平成19年度は、実際にITO上に有機光検出器用の材料を蒸着し、電圧を印加しつつ可視光、放射線に対する応答特性を評価する予定である。また、今年度製作した素子では形状が小さいことから、放射線に対する感度を向上させるために、大型化の可能性についても検討を行う予定である。
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