2007 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物の細胞質分裂装置フラグモプラストの遠心的発達機構の解析
Project/Area Number |
18570051
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
安原 裕紀 Kansai University, 化学生命工学部, 専任講師 (80257906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 哲弘 大阪大学, 理学研究科, 助教 (90263201)
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Keywords | フラグモプラスト / 組胞板形成 / カロース合成 |
Research Abstract |
まず、誘導式サイレンシングプラスミドの構築を容易にするために、エストラジオール処理により転写誘導が可能なプロモーターを持つバイナリーベクターpMDC7を改変し、その誘導発現プロモーターの下流に、ヘアピン型RNAのループ部分となる約900 bpのGUS遺伝子を挟んで互いに逆方向に配置された二つのGatewayカセットをもつバイナリーベクターpMDC7IPRNAi2を構築した。このベクターを用いてBY-2細胞のカロース合成酵素CAL 12のサイレンシングプラスミドを複数構築し、これらを用いてBY-2細胞を形質転換した。得られた形質転換体からサイレンシング株を細胞質分裂の異常を指標に選抜したが、目的とする株は得られなかった。そこで、カロース合成の基質となるUDPグルコースの合成に関わるUDPGピロホスホリラーゼ(USP)の発現抑制によるUDPグルコースの合成阻害を介したカロース合成阻害の可能性を検討するためにBY-2細胞のUSPのcDNAクローニングを行ない、この配列を用いてUSPのサイレンシングプラスミドを構築してBY-2細胞に導入し、カロース合成が阻害される株の選抜を行っている。また、2-deoxy-D-glucose(2DG)が、ショ糖の欠乏依存的にBY-2細胞の細胞板のカロース合成を阻害することを新たに見いだしたので、2DGを用いたカロース合成阻害がプラグモプラストの遠心的発達に及ぼす効果の検討を進めている。
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