2007 Fiscal Year Annual Research Report
マングローブ林生息担子菌類の多様性解明および生態学的機能評価
Project/Area Number |
18570088
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
前川 二太郎 Tottori University, 農学部, 教授 (00142638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 晃幸 鳥取大学, 農学部, 教授 (60132825)
金城 一彦 琉球大学, 農学部, 准教授 (10167380)
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Keywords | 多様性 / 菌類 / マングローブ |
Research Abstract |
本年度9月および3月に、沖縄県(本島、石垣島、西表島)および鹿児島県(奄美大島)のマングローブ林において、担子菌類子実体の発生調査を行うとともに、試料収集が可能なマングローブ林において子実体の収集を行った結果、合計35点の新鮮な子実体を収集した。収集した子実体について肉眼的特徴を記載した後、乾燥標本を作製した。これらの乾燥標本について実体顕微鏡および微分干渉顕微鏡を用いて分類学的同定を行った。その結果、本年度の奄美大島の調査においてAleurodiscus sp.、Auricularia polytricha、Hyphodontia gossypina、Phanerochaete sordida、Phlebia acanthocystis、Trechispora nivea、Tremellochaete japonicaなど7属11種の発生を確認した。Aleurodiscus sp.を除く6属10種は昨年度の沖縄県の本島、石垣島および西表島マングローブ林において発生が認められた種と同じ種であったことから、これらの種は日本国内のマングローブ林においては普通種と考えられる。さらに、昨年度収集した未同定標本中、高頻度に発生が認められたPhellinus属種について詳細な形態学的検討を行った結果、Phellinus mangrovicusおよびPhellinus gilvus近縁種の2種と判明した。また、収集した新鮮な子実体の一部を用いて多胞子分離を行った結果、6種10菌株を分離菌株として得ることができた。これらの菌株は純粋培養を行った後、液体窒素凍結保存した。また、新鮮子実体の一部についてはエタノール浸漬によるDNA抽出用試料を作成した。これらの試料9点および分離菌株8株よりrDNAを抽出精製し、ITS領域の塩基配列を決定した。
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